2017/11/22

人事がドンキまで買い出し!?エンジニア勉強会の開催を手助けするDeNA TECH STUDIOの全貌

エンジニアが勉強会を開催する際、ネックとなるのが「準備の大変さ」です。

 

「発表するための場所がない」「軽食やお酒を用意したいけどお金がかかる」「登壇者を集めるのが一苦労」といった原因で、結局開催に至らなかった経験を持つ方は多いのではないでしょうか。

 

そうした事態を解消すべく、DeNAはエンジニア向けの勉強会やイベントを積極的に支援する「DeNA TECH STUDIO」という勉強会サポートプログラムを運営しています。サポートするイベントのテーマの選定基準は「世の中の技術向上に貢献するか」。また、DeNA自身がイベントの企画を行うだけでなく、既存のイベントをサポートするケースもあります。

 

勉強会開催のハードルを下げ、エンジニアが情報発信に“フルスイング”できる機会を作り出しているDeNA TECH STUDIO。今回は、記事の前半パートで過去にサポートした3つのイベントの概要をご紹介。後半パートでDeNA TECH STUDIOの運営に携わるヒューマンリソース本部企画分析部の野田竜平とシステム&デザイン本部AIシステム部分析基盤グループ エンジニアの松木秀憲にインタビューし、プログラム開始のきっかけやDeNA TECH STUDIOのメリットについて聞きました。

 

過去にDeNA TECH STUDIOがサポートした3つのイベント

DeNA TECH STUDIO はこれまで、3つのイベントをサポートしてきました(2017年11月現在)。まずは、各イベントの概要を解説します。

 

第1弾:スケーラブルなDeep Leaningフレームワーク”Apache MXNet”をAWSで学ぶ

スケーラブルな Deep Leaning フレームワーク “Apache MXNet” を AWS で学ぶ from Amazon Web Services Japan

 

第1弾は、「スケーラブルなDeep Leaningフレームワーク”Apache MXNet”をAWSで学ぶ」。Apache MXNetは世界有数の開発規模とユーザー数を持つOSSのDeep Learningフレームワークで、AWSのさまざまなワークロードをはじめ世界中で使われています。

 

アマゾンウェブサービスジャパン株式会社の技術統括本部レディネスソリューション部 / ソリューションアーキテクトである志村誠さんがご登壇し、MXNetを使ってAWS上でどのようにDeep Learningサービスを構築するか、デモを交えながら解説していました。

 

第2弾:(開催サポート)第10回 セキュリティ共有勉強会

せめてログサーバの稟議を通す方法 from 歩 奥山

 

Kibana + Winlogbeatで実現:Windowsのログ分析入門 from Yuki Nakai

 

 

第2弾は、「第10回 セキュリティ共有勉強会」。社内セキュリティについての知見や資料、ノウハウの共有を目的として開催されました。今回のテーマは「ログ管理」です。

 

各登壇者からは、負担なく必要最低限のログ環境を構築する方法や、Kibana+Winlogbeatで実現するWindowsのログ分析入門など、“即”実践できるセキュリティの知識が数多く発表されていました。

 

第3弾:(開催サポート)第7回ケモインフォマティクス入門講座 中級編

 

 

第3弾は、「第7回ケモインフォマティクス入門講座 中級編」。サンプルの収集からそのデータを用いた統計解析までをグループワークで学び、問題解決の体験をすることを目的として開催されました。

 

イベントは「グループワーク(サンプルの収集)」「機械学習手法の講義」「グループワーク(データを用いて統計解析をする)」の3パートに分かれており、参加者は実践と理論学習を通してケモインフォマティクスの知識を深めていました。

 

「外にもっと発信したい!」というWILLに応えたかった

ここからは、DeNA TECH STUDIOの運営に携わるヒューマンリソース本部の野田竜平とエンジニアの松木秀憲にインタビュー!

 

――DeNA TECH STUDIOをスタートしたきっかけは?

 

松木:あるエンジニアから、「DeNAってイメージほどエンジニア向けのイベント多くないよね」という話をされて「確かに!」と思ったんです。 個々人が運営に関わっていて会場がたまたまDeNAというケースはありますし、年に1度開催するカンファレンス「DeNA TechCon」もある。でも、DeNA主催の気軽なエンジニア向けイベントって実はあまりなかったんですよ。

 

AIシステム部 松木 秀憲
BtoBとBtoC両方の開発や技術組織マネジメントに携わったのち、AIと分析を支える基盤の開発を促進するため2016年にDeNA入社。これからのより優れた基盤構築に向けてチームをリードする一方、Slackでのエンジニア間技術コミュニケーションについてのディスカッションをきっかけとして「DeNA TECH STUDIO」に参画。

 

私は前職で「イベントをやりたいけど場所がないし、運営を手伝ってくれる人も足りない」という経験をしていたので、「DeNAはせっかくセミナールームも広いカフェもあるのに、やらないのはもったいない」と思っていました。

 

ただ渋谷ヒカリエって11Fにオフィスの入館ゲートがあって申請が必要だったり、カフェスペースって普段は社外の方が入れなかったりして、イベントをやりたいと思ってもどう段取りしたらいいのかわからなかったんです。 そんなことをHRのメンバーと話していたら「そういうの全部こっち(HR)でやりますよ!」って言ってくれて、じゃあお願いしようと思いました(笑)。

 

――それが、DeNA TECH STUDIO発足のきっかけになったんですね。

 

野田:エンジニアの方が発表したい話題があるけど、準備の大変さが障壁となり情報発信したいのにできないケースはよくあると思います。そのような課題を解決し、「外にもっと発信したい!」というWILLをより実現しやすくする制度として、DeNA TECH STUDIOを作りました。具体的には以下の3つのサポートを用意しています。

 

場所(DeNAのカフェやカンファレンススペースを活用できます!)

費用(ケータリングやグッズなどを提供できます!)

手間(ヒカリエの来館手配や会場手配などをHRが全面サポートします!)

 

「最近取り組んでいるこの技術でLT(Lightning Talks:カンファレンスやフォーラムなどで行われる短いプレゼンテーション)してみたい」という方はもちろん、「定期的に実施している勉強会を、今回はDeNA TECH STUDIOで運営サポートして欲しい」という方でも利用可能です。

 

相談・申し込みはDeNA内のSlackの特設チャンネルにて、気軽にチャットで行うことができます。

 

ヒューマンリソース本部企画分析部 野田 竜平
2012年にDeNAに新卒入社。ECモール事業のECコンサルタントを担当し、2014年に新卒採用グループに異動。エンジニア採用やUIデザイナー採用を経験した後、エンジニア/デザイナー採用チームのリーダーを務める。現在は、企画分析部で人事制度企画を担当しながら、ブランディンググループを兼務して人事広報も行っている。

 

――イベント開催にあたり必要になる準備を巻き取ってくれるということですが、それに関連して何か印象に残っているエピソードはありますか?

 

野田:第3弾のケモインフォマティクスのイベントを運営サポートした際に、渋谷のMEGAドン・キホーテまで僕が買い出しに行ったことですかね。イベントは1日のハンズオン形式だったのでお菓子や飲み物などを用意することになったんですが、諸事情があって急ぎで準備する必要があったんです。

 

そこで、DeNAが入っている渋谷ヒカリエからMEGAドン・キホーテへ足を運びました。購入する品物が多くて大変でしたけど、その甲斐あって良いイベントになって嬉しかったですね。

 

――そういった部分まで代理してくれるんですね。

 

野田:嬉しいことに、イベントの運営者側からは「ケータリングがありがたい」「当日の運営サポートも助かった」「またお願いできますか?」といった声を頂いています。今後は、イベント参加者側から「DeNA TECH STUDIOがサポートするイベントって毎回興味深い」と言っていただけたらいいな、と思っています。

 

エンジニアのモチベーション向上のため、多方面からサポート

 

――DeNA TECH STUDIOを導入したことで、社内のエンジニアの雰囲気やモチベーションに変化はありましたか?

 

野田:まだまだ小さいですが変化はあります。先ほども話した専用のSlackチャンネルで、「こんなイベントだとサポートしてもらえますか?」「こういうイベントがあるらしいですよ」というコメントをもらったり。社内ですれ違いざまに「祝日でもサポートしてもらえますか?(笑)」みたいな声をかけてもらえるようになりました。

 

ただ、現状はまだまだ「今あるイベントのサポート」が中心になっています。今後は「こんな発表やりたいんですがイベント企画一緒に出来ませんか?」といった議論が活発になるように、工夫していきたいと思っています。

 

――エンジニアが技術学習をする際に勉強会を活用することは、どういったメリットがあると思いますか?

 

野田:1番は「技術の興味が近いエンジニアと交流できること」じゃないでしょうか。もちろん、Webでは聞けないような講演内容が多いため、それ自体が価値だとは思います。でも、後日SlideShareなどに資料がアップされたりブログが出たりするので、講演内容自体はわざわざ行かなくてもキャッチアップできる機会は多い。

 

あえて足を運ぶ良さとしては、技術力が高い登壇者のエンジニアに直接質問したり、最近注目している技術について情報共有したりといった“交流”で得られるものが大きいと思います。そこから、「ぜひ一緒に働きましょう!」と採用に繋がったりもしますし。ちなみに手前味噌ですが、DeNA TECH STUDIOなら軽食やお酒、お菓子が出たりするのも魅力です(笑)。

 

▲DeNA TECH STUDIOのケータリングで提供された寿司。

 

また、ハンズオン形式だと直接的な学びは大きいと思います。先日、DeNA TECH STUDIOの第3弾でハンズオン形式のイベントをサポートしたのですが、そこでは大学教授の方が講師をやっていて、その場で取り組んでいる課題に対して参加者に多面的なフィードバックをしていたので、羨ましかったです(笑)。

 

情報発信をするエンジニアが、もっと増えると嬉しい

▲「セキュリティ共有勉強会」の様子。

 

――最後に、今後の目標を聞かせてください!

 

野田:先ほども少し触れましたが、「こんな勉強会をやりたいんですが、イベント企画を一緒にできませんか?」といった感じに、DeNA TECH STUDIOがきっかけでイベントがどんどん生まれてくれると嬉しいです。そして、自ら情報発信をするエンジニアがもっと増えるといいなと思っています。

 

また、個人的にですが勉強会のテーマは、あまり特定の領域に限定せずにさまざまな領域をサポートしていきたいです。例えば、第3弾の「ケモインフォマティクス」はそれ自体が自分の興味領域とマッチする人は多くないかもしれませんが、「今ってITってこう使われているのか」「たしかにこういう応用の仕方もできるな」といった新しい発見があるはずです。

 

DeNA TECH STUDIOをウォッチしていたら何かしら発見があった、インスピレーションが刺激された、みたいな側面もきっと出せる。さまざまな事業領域にチャレンジしているDeNAだからこそ、そういう思想が合うんじゃないかなと思っています。もっとエンジニアがアクティブに楽しく働ける世の中になってほしいし、その状態にもっと近づけるように推進したいです。