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18.04.27

6つのマジックフレーズでエンジニアの力を引き出せ!「発想を生み出す1on1」とは?

メンバーの成長を促すため、マネージャーやリーダーがマンツーマンで行う個人面談・1on1ミーティング(以下、1on1)。その効果の高さから、この手法を取り入れる企業が増えてきています。

 

しかし、1on1がメンバーの業務状況を把握するだけの場になったり、マネージャー・リーダーの意見を押し付ける場になってしまうのは良くありません。メンバーが自発的に意見を出してくれる場にするのがベストです。

 

この手法をうまく活用しメンバーを“フルスイング”させているのが、DeSCヘルスケア株式会社で開発部 部長を務める弘島晃(ひろしま あきら)。前職では「管理型」のマネジメントを行っていたという彼が、1on1による「引き出し型」のマネジメントを重視するようになったのは、いったいなぜなのでしょうか?

 

1on1で、エンジニアの高いクリエイティビティを引き出す

――弘島さんが1on1を重視しているのはなぜですか?

 

弘島:1on1が優れているのは、メンバーと上下関係のないクローズドなコミュニケーションを取れることだと思います。上司と部下という関係ではなく、言いたいことをなんでも言える空気感を醸成できる。そういう場を設けることで、メンバーの意見・本音が引き出しやすくなります。

 

DeSCヘルスケア 開発部 部長 弘島晃
ITベンダーのシステムエンジニアとしてキャリアをスタートし、その後グローバルに事業展開する電機メーカーでシステム基盤の再構築やtoC向けサービスの開発に従事。2013年DeNAに入社。入社後はDeNAグループへの会計システム導入プロジェクトを担当した後、EC領域でサービス開発・運営に従事。EC領域のエンジニアマネジメント、オークション事業の事業責任者を経て、現在に至る。

 

――弘島さんは開発部の部長を務めていますが、エンジニアをマネジメントするうえで大切なことは何だと思いますか?

 

弘島:彼らのやる気をいかに引き出すか、だと思います。

 

エンジニアはクリエイティビティの高い人が多いです。特にDeNAのエンジニアはスキルレベルが高くこだわりも強い傾向にあるので、マイクロマネジメントを好まない人が多い。彼らに「管理型」のマネジメントをしても、なかなかうまくいきません。細かい部分まで指示されると、かえってモチベーションが下がってしまうからです。

 

また、私は基本的に「メンバーは自分よりもずっと優秀だ」と考えています。各人が得意な領域を持っていますし、私にはできないような仕事を実現してくれる人も多い。そんなメンバーたちをギチギチに管理しては、成長を阻害することにもなりかねません。

 

だからこそ、1on1で彼らのアイデアを引き出し、背中を後押ししてあげることを大事にするようになりました。

 

メンバーがアイデアを“発想”できればベスト

――どんな1on1になれば“成功した”と言えるのでしょうか?

 

弘島:メンバーが自発的に何かの話題を切り出してくれて、そのテーマについて一緒に考えていく。結果として 課題解決や具体的な行動に結びつくのがベスト だと思います。

 

メンバーは働くなかで疑問に思っていることやモヤモヤしていることが必ずあるはずです。1on1を通じて、それらの課題を“自分の力”で解決してもらい、前向きな気持ちになってもらいます。

 

ベストなのは、時間がオーバーするくらい話したいことが溢れて止まらなくなったり、1on1のなかでメンバーが「○○をやってみます」と言ってくれることですね。

 

――1on1を通じてメンバーがアイデアを“発想”できるよう促していくというイメージですね。

 

"発想を引き出す"マジックフレーズ①

――とはいえ、メンバーが自発的に話してくれる状態を作るのは大変ではないですか?

 

弘島:確かに、その状態を作るのは大変です。すでに1on1を何回もやっていて信頼関係が築けていればメンバーがテーマを持ち寄ってくれることも多いですが、初めのうちはそうではない。特にエンジニアは話が苦手なメンバーも多いので、なおさらです。

 

――そんなときは、どんな言葉で彼らの言葉を引き出すのでしょうか?

 

弘島:例えば、彼らが1週間やっていたことを振り返ったりします。もちろん話す内容が薄くなりそうな週もあるので、そのときは「先週こんな話したよね」と切り出すとか。僕は1on1のメモを毎回取っているので、その文面を見ながら思い出していきます。

 

"発想を引き出す"マジックフレーズ②

――それ以外に、効果的な話題の広げ方はありますか?

 

弘島:話題になっているニュースなどで、自分たちの事業と関係のありそうなネタを話すのも良いと思います。「

ニュースで○○(事業と関連のあるもの)をやっていたね」という感じに。

 

例えば先日、ある新卒2年目のメンバーと、ある企業が開発しているヘルスケアのウェアラブルデバイスについて話しました。なんでも、コンタクトレンズで血糖値を測定できるのだそうです。

 

――弘島さんたちが携わっているヘルスケア領域と関連性の高いテーマですね。そこから、どう話を広げていくのですか?

 

弘島:理想的なのは、なるべくメンバーの行動を促せるような方向に話題を広げていくことです。このときは「デバイスを自分たちで開発できたらいいね」という趣旨の話をして、盛り上がりました。

 

すごく嬉しかったのが、1on1終了後にSlack上でデバイスについてのチャネルが立ち上がっており、メンバー同志で情報交換をしていたんですよ。「1on1をやってよかったな」と思いましたね。

 

"発想を引き出す"マジックフレーズ③

――技術力の高いメンバーの場合、どんな話をしていますか?

 

弘島:「最近、何か面白い技術はある?

」とよく質問しています。技術力の高いメンバーは普段からたくさん勉強しているので、こうした問いかけをすると「○○の勉強会に行きました」とか「○○という技術が面白いです」と喜んで話してくれるケースが多いですね。

 

そこから話題を広げていって「私たちのサービスにも○○を導入できると面白いですね」などと言ってくれたらベストです。本人の具体的な行動に結びつきますし、サービスもより良くなっていきますから。


"発想を見つける"マジックフレーズ④

――弘島さんの視点から見て、メンバーが出してくれた意見の方向性が「ちょっとズレているな」という場合はどうしますか?

 

弘島:その場合も「こうしようよ」と指示することは絶対にやらないです。指示ではなく、提案する。「自分だったらこうするかなあ」というニュアンスで伝えます。あくまで個人的な意見として提示し、強制はしません。

 

なぜなら、メンバーに答えを提示することよりも、本人に考えてもらうことが何より重要だと思っているからです。なぜなら、きちんと考えさせれば、現場のことを良く知っているメンバーは正しい答えにたどり着くはずだから。本人の思考を阻害せず、自発的に考えてもらえる状態にすることが重要なんです。

 

"発想を見つける"マジックフレーズ⑤

――他に、メンバーに自分の力で考えてもらうための方法はありますか?

 

弘島:最近部署にジョインした社歴の浅いメンバーとの1on1でやったことが良い例かもしれません。そのメンバーはまだ環境に慣れておらず、分からないことがたくさんある状態です。その状態で自分なりに「今、こういう課題を抱えています」と話してくれるんですが、課題に対する答えを私が埋めてしまうと、本人の成長につながりません。

 

だから、なるべく本人に考えてもらえるように「それって、○○ということだよね?」という質問をしていきました。

 

その答えは「そうです」でも「少し違っていて、△△なんです」でも「より詳しく言うと、◻︎◻︎なんです」でもいい。大事なのは、この問いかけを通して本人の理解が進んだということ。問いかけ続けることで本人が考え、意思決定をし、具体的な行動につながっていくことが重要なんです。

"発想を後押しする"マジックフレーズ⑥

――1on1のなかで、メンバーが良いアイデアを出してくれたときはどんな言葉をかけますか?

 

弘島:「一緒にやってみよう」とか「やってみたら?

」と、背中を後押しするようにしています。1on1でメンバーが出してくれた意見が、行動に結びついたら素晴らしいです。だからこの状態になれば、マネージャーはメンバーがあと一歩踏み込むためのお手伝いをすれば大丈夫だと思います。

 

――どうすれば、メンバーから積極的に意見が上がってくる状態を作れると思いますか?

 

弘島:1on1の場でメンバーが「話してよかった」と思えるような成功体験を積み上げるのが大事ではないでしょうか。その経験を通じて信頼関係が生まれれば、自然と「○○を話してみよう」「△△を提案してみよう」というマインドになってくる。だから、毎回の1on1をとにかく丁寧に実施していくのが重要ですね。

 

 

マネージャー自ら情報を取りに行く姿勢が大切

――1on1を成功させるため、普段の行動で心がけていることはありますか?

 

弘島:メンバーの普段の様子やコミュニケーションの内容などに、なるべく気を配るようにしています。Slackなどのやりとりも含め、マネージャー自ら情報を取りに行く姿勢が大切です。

 

それにエンジニアの場合、開発のタスクはチケット化されていますし、書いたコードはGitで管理されているので、マネージャーも見ることができます。

 

それらを実施するうえで僕が大事にしてるのは、 とにかく相手に関心を持つこと です。何に興味があるのか、普段どんなことをしているのか。これは小手先のテクニックでどうにかなるものではくて、純粋にメンバーのことを「知りたい」と思う以外の方法はないと思いますね。

 

信頼し、力を発揮させ、成長にコミットする

――今回話してもらったような手法は、どのような思想に基づいているのでしょうか?

 

弘島:私は大きく3つのことを大切にしています。1つ目は、信頼して仕事を任せること。2つ目は、メンバーの力を最大限発揮できる環境を作ること。3つ目は、メンバーの成長にコミットすることです。1on1はあくまで、これを実現するための手段なんです。

 

 信頼して仕事を任せる というのは、丸投げにならないように確認をしながら、可能な限り本人の意志に任せる。そのうえで、結果が出るようにサポートする。

 

 環境を作る というのは、メンバーの「こういうことをやりたい」という希望をしっかり把握しておいて、会社や事業として「やってもらいたいこと」と上手にマッチングできるようにしていく。だから、マネージャーは両方を理解しておかなければいけません。

 

 成長にコミットする というのは、1人ひとりの成長につながるように仕事をアサインしていくこと。メンバーが少しストレッチしている状態というか、チャレンジできる環境を作ることを意識しています。

 

――マネジメントをしていて、どういうときにやりがいを感じますか?

 

弘島:部署のみんなが同じ方向を向き、かつ個々人が裁量を持って仕事に取り組めているときですね。そういう状態が作れているときは、マネージャーをやっていて良かったなと思います。

 

自分自身のキャリアを思い返してみると、成長できたと思える時期って仕事に夢中になれていたんです。大きな裁量で仕事を任せてもらえて、マネージャーが細かいことには口を出さず見守ってくれた。そのなかで無我夢中になって取り組めたからこそ、成果が出たし成長できたと思うんですね。

 

――だからこそ、部署のみんなにも一生懸命になれる環境を提供したいのですね。

 

弘島:はい。私の仕事は、メンバーが“フルスイング”できる環境を作ることだと思います。その役割を果たして、自分1人では達成できないような目標を、仲間と一緒に達成していきたいです。

 

 

まとめ

1on1でエンジニアの力を引き出す6つのマジックフレーズ

①先週こんな話したよね

②ニュースで○○をやっていたね

③最近、何か面白い技術はある?

④自分だったらこうするかなあ

⑤それって、○○ということだよね?

⑥一緒にやってみよう

 

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執筆:中薗昴 編集:下島夏蓮 撮影:鈴木智哉

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