リモート+出社の「ハイブリッドワーク」に移行して2年以上が経過しました。その間、DeNAでは渋谷と横浜へのオフィス移転をはじめ、ワークプレイスの拡張、人事制度のアップデートなどを実施。現在も「多様な働き方」への進化を続けています。
実際、メンバーはリモートワークをベースに、WeWork渋谷スクランブルスクエアの「渋谷オフィス」、遊び心を散りばめて改装した横浜・関内の「横浜オフィス」を活用して、どのように働いているのでしょうか。
先日公開されたリアルな働き方を伝えるオフィス紹介動画、その制作を担い、普段は中途採用を担当する橋本 佳那(キャリア入社4年目)と新卒採用を担当する鬼澤 彩美(新卒入社2年目)へのインタビューを通じて、メンバーの働く日常を紹介します。
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複数の選択肢から、最適な場所を選んで働く
──まずは自己紹介を兼ねてお二人の仕事内容について教えてください。
橋本 佳那(以下、橋本):私は主にエンジニアの中途採用を担当しています。キャリア入社の方のフォローアップのほか、HR本部の施策や人事制度の運用など、さまざまな施策に携わっています。
鬼澤 彩美(以下、鬼澤):私はエンジニアの新卒採用を担当しています。学生向けの採用イベントや説明会を通して学生さんと向き合い、DeNAで働くことの面白さや意義を自身の経験も交えて率直に伝えています。
──現在、約8割の社員がリモートワークをしていますが、お二人はいかがですか?
橋本:基本は自宅でのリモートワークです。会議や打ち合わせもオンラインがメインなので、仕事の内容によってリモートと出社を使い分けています。社外の方と会うときやチームミーティング、契約書など紙の対応が必要なときは渋谷オフィスへ。私は横浜オフィスが自宅から近いので、集中して仕事をしたいときは横浜オフィスに出社して数時間ほど仕事をして帰ることもありますね。
鬼澤:私はリモート8割、出社2割でまさしく社内平均ですね。出社するのは、学生さんのオフィス訪問やオフィスツアーがあるとき、契約書などの対応が必要なとき。あと仕事の後の予定に合わせて出社するオフィスを変えたりもします。
──渋谷と横浜、それぞれのロケーションの利点をあげるとすると?
橋本:渋谷オフィスはアクセスが断然よく、各路線から直結の渋谷スクランブルスクエアにあるので雨の日も便利ですね。一方の横浜オフィスは横浜DeNAベイスターズの本拠地「ハマスタ」に近く、駅には横浜DeNAベイスターズの看板がたくさん掲示され、DeNAの社員としてホーム感のある場所です。
鬼澤:渋谷も横浜も周辺に美味しい食のスポットが点在するのも嬉しいですね。横浜オフィスだと、中華街まで歩いてランチとか、オフィスの近くにも丼ものやうどんの人気店があってコスパもいいです。渋谷はスクランブルスクエア地下の食品街でいろいろなお弁当が入手できますし、選択肢がたくさんあってありがたいです。
オフィスの日常の風景を動画に凝縮
──先日、オフィス紹介の動画が公開されましたが、何かきっかけがあったのでしょうか。
橋本:コロナ禍をきっかけにリモートワーク中心の働き方にシフトし、その一環で採用面接も基本リモートで行うようになりました。もちろん、面接自体はリモートでも支障なくできていますが、どんな場所で働くのかという情報がリアルに伝えられないケースが増えつつあると感じてました。
そういった方に対して、言葉や写真だけではなく、リアルなオフィスの日常をお伝えしたい。オフィスの広さだったり、オフィスでどんな働き方をしているのかは、動画の方が豊富な情報を伝えられますし、情報収集の一つの手助けになればとの思いでつくりました。
鬼澤:新卒だと、学生さんの居住地もより広範囲にわたります。働く雰囲気をつかむために、オフィスを実際に見てみたい!という学生さんに対し、近隣県に住む方だと来訪いただくこともできますが、遠方に住む学生さんだとなかなか難しいこともありました。オフィスに来訪できない方向けに、オンラインでZoom越しにオフィスツアーを行っていたこともありましたが、それだと実際に自分が働くイメージはつかんでもらいにくいですよね。
──本動画は、候補者の方のリクエストも盛り込まれたコンテンツということですね。
鬼澤:そうですね。また、コロナ禍を通して変容した、Z世代の学習方法や就活のかたちを考えたときに、オンデマンド動画は欠かせないなと。この動画を通じて、より多くの候補者の方に気軽にオフィスの環境や働き方を見ていただきたいという思いがあります。
橋本:動画制作にあたっては、たくさんの社員に協力してもらいました。約2分半の動画なので断片的な情報にはなりますが、とても臨場感のあるコンテンツになったと思います。DeNAのメンバーが社内のどんなところで、どんなふうに働いているのか。リアルな日常の雰囲気が伝わると嬉しいですね。
いつどこで何をする? 出社のメリットを最大化するオフィス活用
──渋谷・横浜ともにいろいろなワークスペースがありますが、どう使い分けていますか?
橋本:渋谷も横浜もReserved Desk(予約する執務席)があり、自分で好きな場所を予約できるようになっています。個人スペースはすべて予約制で、渋谷だと景色がいい窓際は人気があり、横浜は立って仕事ができる昇降デスクが結構埋まっている印象があります。
──よく利用する席はありますか?
橋本:私はPhone Booth(フォンブース)をよく利用します。Phone Boothは、いわゆる1人用の会議室でモニターも完備され、Zoomミーティングや電話、集中して仕事をしたいときに便利ですね。会議室の中で一番埋まりやすい場所だと思います。
鬼澤:私は41階の執務室(※)でしょうか。窓際の席に座って仕事をしていることが多いです。40階のDeNA占有フロアよりも空いていて、集中して仕事をしたいときによく使っています。
※……DeNAは、2021年8月10日に本社をWeWork 渋谷スクランブルスクエアに移転。40階(1フロア)、37・39・41階の一部をオフィスとして借りている。https://dena.com/jp/press/4773/
──会議室やセミナールーム、ラウンジはどのように使われていますか?
橋本:会議室は採用候補者の方と話をするときによく使います。渋谷オフィスには、40階の「社内会議室」とその他の共用エリアの「社外会議室」があり、社外の方とのミーティングは後者を使うことになります。セミナールームは、たとえばリアルとZoomで数十人が参加するような大人数のミーティングで使われていますね。
鬼澤:学生さんとお会いするときは基本的にラウンジを利用しています。ドリンクバーで好きな飲み物を選んでラフに会話を楽しんだり、質問に答えたり、社員が行き交う場所ということもあって、DeNAの雰囲気を一番感じやすいスペースかもしれません。
──その他、配信スタジオやマッサージルームも備えてますよね。
橋本:そうですね。配信スタジオはゲーム事業やライブストリーミング事業のユーザー向けイベントなどを行うeスポーツ部や、勉強会など社外に向けたイベントを実施するときに利用するケースが多いです。1回600円でプロの施術を受けられるマッサージルームも人気です。
──出社するのが楽しくなりそうな印象です。
鬼澤:私は渋谷オフィスをよく利用しますが、午前中は自宅で仕事をして午後に出社。チームのメンバーとコミュニケーションをとったり、お気に入りの窓際の席で作業をしたり、気分に合わせてワークスペースを移動しながら集中力をキープしています。夕方にラウンジに移動して仕事をして帰ることも多いです。
橋本:確かにいろいろなスペースがあることで、仕事へのモチベーションをキープすることができているように感じます。横浜オフィスには小上がりのワークスペースやキャンプエリアなどもあって、気持ちの切り替えにも役立っていると思います。
オフィス=お互いの強みを活かすコミュニケーションの場
──現在の働き方に移行して、社員同士のコミュニケーションに変化はありましたか?
鬼澤:以前のオフィスは、部署ごとにエリアが分かれて席数も多かったので、他部署の人と関わることが少なく、たとえば同期が同じフロアにいても、顔を合わせることなく退社することもありました。新オフィスは、その日に出社している人と会えたり、フリーアドレス制のためチームや部署に関係なく近くにいる人に意見を求めることが可能になったり、偶発的なコミュニケーションが生まれやすくなったのは大きな変化ですね。
リモートと出社の切り替えがしやすくなり、チームで出社日を決めるならチームワークの価値を最大化させよう!とみんなが努力し合うようになったのはすごくいいなと感じています。
橋本:リアルで会う頻度が少ないからこそオフィスではワークショップやチームでの活動に時間を割いたり、積極的に意見交換したり。メンバーの声に耳を傾け、オフィス=お互いの強みを活かすコミュニケーションの場としての意識が高まったのはとてもポジティブな変化だと思います。
──今のオフィスをどう思いますか?
橋本:私は自由度の高さが気に入っています。集中したいときは一人離れて、逆に雑談ベースで仕事をしたいときはメンバーと近い席で、状況に合わせて働く場所を選べるのでストレスがありません。
鬼澤:私も現状が好きです。自分の好きな時間に合わせて適宜場所を変えて気分転換しながら効率よく仕事ができる環境がいいなと。それから、先輩と飲みに行きたいときも、WeWork渋谷スクランブルスクエアでは17:00以降にビールの提供があるので、「ちょっと一杯だけ行きませんか」とお誘いできるのがいいと思います。
──取引先や協業先、学生さんの反応はどうですか?
橋本:ラウンジでビールが提供されることは知られていて話題にもなるので「じゃあ次のミーティングは17時スタートで帰りに一杯飲みましょうか」と、取引先や協業先とも気軽に親睦を深められます。
鬼澤:学生さんからは、立地が渋谷で40階にあるので眺望もよく、席を好きなところに設定できる働き方や、ラウンジの円卓やソファ席など協働しやすい環境が魅力という声をいただいています。将来、起業したい方も多く、情報収集に積極的なので、ビールを飲めるラウンジでは他社との関わりがあったり、WeWork主体で企業の交流イベントを開催してくれることなども魅力的だという声もあります。
新たなトライアル施策も続々進行中
──渋谷と横浜のオフィス以外にも利用できる施設が増えているそうですが、どのように活用されていますか?
橋本:今年の4月から渋谷スクランブルスクエア以外のWeWork各拠点も利用できるようになり、帰省先のWeWorkで普段通り仕事ができたり、時間や場所にとらわれない働き方の良さを実感しています。よく聞くのは、たとえば埼玉や千葉に住んでいる方が、近くのターミナル駅などで仕事ができるので便利という声です。特に子育て中は、通勤時間を短縮してライフワークバランスを整えやすいと思います。
鬼澤:働く環境の選択肢が増えていくのは本当に嬉しいです。今後コロナが落ち着いて大阪や福岡などに出張するケースを考えると、ネットワークがあってミーティングもできる環境があるとすごく安心です。
──その他にもメンバーの交流を目的とする施策が立ち上がり、橋本さんも携わっているとのことですが。
橋本:はい。直近ではワーケーションのトライアルを和歌山と長崎で行いました。各回20人が同じ場所で1週間仕事をして、その間に有休を取ってみんなで遊びに行って。参加した方々の満足度は高く、実際にワーケーションで仲良くなったという話が身近に聞こえています。
コロナ禍を経てリモートワークがメインになり、新しく入ってきた方が横のつながりをつくりづらいという声があり、普段の業務では関わらない人とも仲良くなるきっかけづくりを会社がやっていこうと、いろいろな施策を試行錯誤しながら検討中です。
──では最後に。今後DeNAの働き方、オフィスはどのように変化、進化していくと思いますか。
橋本・鬼澤:働きやすい環境と一言に言っても、担当する業務によっても異なると思います。さまざまな事業を手がけるDeNAには、本当に個性豊かなメンバーが集っています。だからこそ、一人ひとりの働き方を尊重し大事にする。全員が働きやすい場所を選択し、エンパワーメントできるように環境を整えていく。採用に携わるメンバーとして、未来につながるDeNAらしい働き方を究めていきたいと思います。
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※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。
※本インタビュー・撮影は、政府公表のガイドラインに基づいた新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインに沿って実施しています。
執筆:さとう ともこ 編集:川越 ゆき 撮影:小堀 将生