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ゲームからIPを盛り上げる

2017.10.13

漫画やアニメ版権などを扱ったゲームの開発・運用を担うJapanリージョンゲーム事業部。第三開発部の座談会から、これまでのチームのあゆみ、メンバーのいま、そして今後のチャレンジについてお届けしたいと思います。

▲対談者プロフィール(写真左から)

北林 達也(ディレクター)家庭用ゲーム機向けの開発会社を経て2015年にDeNA入社

下吉 健太(プロデューサー)webコンサルティング会社での営業、コンサルティング業務を経て2016年にDeNA入社

平澤 崇之(プロデューサー)2006年にDeNAに新卒入社。EC事業、広告事業を経てゲーム事業部へ

黒住 豊(ディレクター)家庭用ゲーム機向けの開発会社、スタートアップでのアプリ開発を経て2013年にDeNA入社

小林 繁議(プロデューサー)2006年にDeNA入社。入社後はモバゲー、モバオクを経てゲーム事業部へ

小林:ではまず、みんなが「DeNAや第三開発部」に入って来るまでの経緯などから話してみましょうか。

平澤:僕は2006年の新卒採用でDeNAに入社しました。初めはEC事業、次に広告事業を経験し、その後ゲーム関連の事業に触れたあと、今の第三開発部に異動して来ています。

北林:第三開発部に対してはどんなイメージをもっていましたか?

平澤:特にイメージはもっていなかったんです(笑)。でも僕に声をかけてくれたことがうれしくて、できることは全部やろうという気持ちでしたね。

黒住:入社後の最初はゲームとは関係ない仕事をしていたんですよね? 第三開発部にはスッと入れましたか?

平澤:そうですね。もともとDeNAは社員にいろんな事業に挑戦させる流れがあって、僕自身もEC事業のあとに広告事業とすでに大きな変化を体感していてある程度慣れていたのと、あとは部の皆が色々と助けてくれたので大丈夫でした。

下吉:第三開発部に入ってみて、印象はどうでしたか?

平澤:最初に受けた印象は、ベテランの方と女性が活き活きと活躍していてすごい、というところですね。

黒住:たしかにベテランの方が活き活きしています。

平澤:IT企業ってやっぱり若いイメージがあるじゃないですか。第三開発部はベテランの方も女性も、ガツガツと、いきいきと働いていて、熱意のあるいい部署だと思いました。

自分が作りたいものは何か、ということが大事

黒住:僕は、前はずっと家庭用ゲームの方面にいて、そこから一度スタートアップでアプリを作る会社を経て、2013年にDeNAに転職しました。

平澤:家庭用ゲームからアプリの仕事を志したきっかけは何ですか?

黒住:家庭用ゲームは昔は1年あれば1本出せていたのが、2、3年かかってようやく1本出して当たるかどうかという作り方になってきています。そんななかでもっと小回りが利くアプリの分野で活躍したいなと考えたのがきっかけですね。

小林:家庭用ゲームの開発とDeNAでの仕事の違いはどのあたりに感じましたか?

黒住:やはり開発だけでなく運用が必要になる点、これに尽きます。僕はそれまで運用を一切やっていなくて、まず『ワールドサッカー レボリューションスタジアム』というゲームに関わっていろいろ勉強することになりました。このタイトルには開発段階から携わることができて、「今開発しているものが運用のときにどう役立つのか」とか、「運用を見据えてどのように開発すべきか」とか、手探りで学んでいった覚えがあります。

北林:その「運用を見据えた開発」は、実際にうまくいきましたか?

黒住:今思うと甘かったです。家庭用ゲームの仕事にいたこともあり、作りきって終わりという考え方しかなくて、作ったものを運用しながら拡張していく、サービスを伸ばしていくという意識をもつまでにいろいろ試行錯誤しました。

小林:運用は難しいですよね……。

黒住:難しいですね。まぁ、ぶっちゃけて言うと最初は運用に苦手意識を持っていたんですよ。自分のなかで運用というものが何なのかわからないし、作りきった先に何をすればいいかというのがつかめませんでしたし。

下吉:今は家庭用ゲームとアプリとどっちが好きですか?

黒住:物によりけりですね。

今は家庭用ゲームでも運用を考えないといけない時代になってきているので、家庭用ゲームだから作って終わりということはもうないと思うんですね。となると家庭用ゲームがいいかアプリがいいか、などというよりは、自分が作りたいものは何か、ということが大事じゃないかと思います。

Japanリージョンゲーム事業部 第三開発部 ディレクター黒住

北林:僕も前職は家庭用ゲームの会社にいて、最後の方はプロデューサーも務めていました。もともと外の会社との折衝が多かったという経緯もあって、第三開発部に入りました。

平澤:DeNAに転職した決め手はなんでしたか?

北林:さっきの話と近いのですが、スマートフォンが高性能化していくなかで、アプリは家庭用ゲーム的な作り方が必要になってきていて、一方で家庭用ゲームも運用を見越して長く売るための商品作りが求められるようになっています。どちらも目指すところは近いんじゃないかと考えていました。

平澤:もうかなり交わってきていますね。

北林:それで、今後どこにいて何を勉強するか、何を学んで何を目指すかというところがポイントになると考えて、DeNAに転職しようと思ったんですよね。

平澤:ほかの会社もあるのになんでDeNAだったんでしょう。

北林:運用に一番長けていそうだと考えて、選びました。

平澤:なるほど。北林さんは入社時から第三開発部だったんですか?

北林:いえ、最初は別の部署で協業タイトルに携わっていました。そこで運用の経験を積ませて頂き、なんとなくわかってきたと感じたときに第三開発部の話をもらって移りました。

Japanリージョンゲーム事業部 第三開発部 ディレクター北林

下吉:僕は2016年の5月に入社しましたが、それまではゲーム業界は未経験でした。前職はWebのプロモーション関係で、要はホームページを作って広告運用するといったような仕事でした。営業から運用まで、担当窓口として走り回っていましたね。

黒住:そこから転職したきっかけは何ですか?

下吉:30代になった頃に、何か結果を残したいと思って、全社の営業の業績で1位をとったんですよ。それで次は何を目指すかって考えたときに、1位になったことで自信が出ていたのか、どうせならまったくやったことがない業界に飛びこんだ方が面白いかな人生は、みたいに考えまして。

一同:(笑)。

下吉:もともとマンガやアニメが大好きだったんで、そういったものに関わる仕事がしたいなとは思い立ったのですが、転職サイトを見ると、「未経験可」っていうのは正直2、3社くらいしかなかったんですよ。で、そのなかで当時DeNAはプランナーの分野で未経験可、やる気重視、といったことが書いてあって、これはもう応募するしかない、と。

平澤:募集要項は嘘じゃないってことですね。

北林:本当ですね、最初は書いてあるだけかと思いましたよ(笑)。

一同:(笑)。

小林:未経験から第三開発部に入ってみて、印象はどうでした?

下吉:思ったより少人数体制で動いていることに驚きました。なので自分のなかで「何でもできなきゃいけなかったりするのかな」という不安があったんですけど、実際はパートナーの開発会社さんとうまく協力していくことが仕事の肝で、やはり折衝の能力が大切だなとも感じましたね。

北林:そうですよね。大事な能力ではありますよね。

Japanリージョンゲーム事業部 第三開発部 プロデューサー下吉

小林:僕はCS関係からの転職で、2006年に入社しました。入社後は最初モバゲーのCSで、そのあとはモバオクCS、『怪盗ロワイヤル』が人気になった頃にソーシャルゲームの方に異動して、最初は内製のソーシャルゲームの企画を担当していました。

北林:最初は内製の担当だったんですね。

小林:ええ。昔のソーシャルゲームは、少人数での立ち上げでとても大変でした。
そこから内製タイトルの外部への運用移管なども経験して、この辺りから外部パートナーさんと開発にも力を入れていくという方針があり、そこに携わってきました。この外部の開発会社さんをパートナーとして開発していく事業自体が、この第三開発部の源流なんです。

黒住:第三開発部は、いつからIPを取り扱う専門チームのようになったんですか?

小林:部署の立ち上げのタイミングからそういう感じでしたね。

平澤:小林さんは第三開発部と一緒に成長してきたということですが、今と立ち上げの頃を比べて違うところはありますか?

小林:昔はちょっとひかえめの部署でしたけど、今は社内でもスポットを浴びている部署だと思います。結果も出せるようになってきていますし。

下吉:結果を出せるようになった要因は何だと思いますか?

小林:経験の積み重ねと、その積み重ねをムダにしないように明確化してきたことが要因でしょうね。たとえ失敗しても、情報を横展開して共有し、教訓にしたりと、そういった部分だと思います。

北林:ではでは、第三開発部にはいろいろな経緯の人が集まってきているという事で、もう少し部署やプロジェクト単位で見てみるとどうですか? 第三開発部の体制やプロジェクトの特徴などはみなさんはどう思っていますか? 平澤さんが担当している『キングダム-英雄の系譜-』などではどうでしょう?

平澤:『キングダム-英雄の系譜-』は、DeNAとアクセルゲームスタジオさん(http://www.axelmark.co.jp/about/group/)で開発、運営を行っているタイトルです。このプロジェクトでは、DeNA側が比較的企画に踏み込んでいる点が特徴だと思います。

下吉:ゲームによってはパートナーの会社さんが主導になる場合もあるのですが、『キングダム-英雄の系譜-』ではこちらが全体の舵をとって進めているという感じですね。

平澤:当然運用の方針は両社で考えていますが、先方に求められているものはうちでやって、ディレクションや進行管理などは先方にお願いして、というように協力し合って進めています。

Japanリージョンゲーム事業部 第三開発部 プロデューサー平澤

協業会社と意見を出し合い一番よい方法で運用を進めていく

北林:それでは『キン肉マンマッスルショット』(http://muscleshot.jp/)の方はどうでしょうか?

小林:『キン肉マンマッスルショット』は、DeNAとカヤックさん(https://www.kayac.com/)で開発しています。このタイトルはパブリッシャーとデベロッパーというような関係ではなくて、「一緒にやりましょう」って肩を並べるイメージで動いているところが特徴だと思います。

黒住:カヤックさんも運用の経験をもっているので、おたがいに「こういうのをやってみたいんですけど」とか「こういう施策やりませんか」と案を出し合ってぶつけて、うまく落としどころを見つけるという流れが多いですね。

北林:こうして話してみると、それぞれのチームでいろんなプロジェクトの組み方をしているんですよね。今後はさらに違う組み方もあるでしょうから、そのときどきに一番最適な方法で組んでいくのがたぶん正解なんでしょうね。

平澤:第三開発部は、パートナーの会社さんの強みに合わせてプロジェクトの形を変えられる柔軟性があるとも思っています。

黒住:そこが強みですよね。

北林:アプリを運営していくとなると、運営にちゃんと耐えられる仕組みを作って、継続的に育てていく必要がある。2年とか3年を見据えるうえで、ひとつの体制にこだわらず、さまざまな形を模索できることが重要なのかなと。

小林:そのときどきで一番いい方法を。これですね。

Japanリージョンゲーム事業部 第三開発部 プロデューサー小林

ファンやプレイヤーの方の期待に応えられるように考え抜く姿勢

下吉:第三開発部はIPをお預かりしてゲームを作るチームなので、その軸になるのはもちろんIP。みなさんがIPを取り扱ううえで大事にしていることは何ですか?

黒住:IPを大切にされている版元さんによろこんでいただけるよう、IPの魅力を引き出すようなゲームの開発や運用をしていくことはもちろん、やはり作品のファンの方の熱量に応えられるような作りを意識しています。

平澤:どうしても諸々の都合でファンの方の意に沿えなくなってしまう部分もあったりもするのですが、できるだけそうならないように、期待に応えられるよう考え抜くこと、姿勢をファンの方やお客様の真正面に向け続けることが大事だと考えています。

黒住:自分たちもIPをきっちり把握して、あとは日々の運用のなかで、プレイヤーが納得してくれるものや、外してはいけないところなどを積み重ねていくといったところでしょうか。

下吉:なるほどそういった意味でも、今後の第三開発部が目指そうとしているところなど、色々な考え方から柔軟に取り組んでいくということがチームとして共有できていることはやはり重要ですね。

平澤:全体の方針としては、開発会社さんと版元さんと協力して、ファンの方やお客様から楽しいと思ってもらえるゲームをドンドン出していきたいです。「DeNAが出すゲームは面白いよね」、「僕が好きなこの作品、DeNAに作ってほしいよね」と思ってもらえるのが、第三開発部が目指しているビジョンですしね。

黒住:あとは、ゲームを作ることでその作品を盛り上げるというアプローチを実現したいですね。ゲームでIP自体の認知度を高めて、その市場をもっと広げていくという。

下吉:『キングダム-英雄の系譜-』の場合は「このゲームをやってアニメを見るようになりました」といった話を聞くこともあって、それは僕らが目指しているところのひとつの姿なので、そういった声をドンドン集めていければと思っています。

小林:それでいうと僕は、IP作品のファンの人がずっと遊んでいたくなるゲームを作りたいです。そしてIP作品のすべてのファンがゲームの存在を知ってくれるようになり、すべてのファンがゲームを遊んでくれている状態にかぎりなく近づけたいです。

平澤:IPゲームのスキームって、まだまだ多様性が増やせると思うんですよ。この作品好きなんだけどゲーム化が難しい、というものも多くて。そういう問題を解決できるスキーム作りも、これからの課題になるかもしれません。

北林:それができるとすごく夢が広がると思うんだよね。ファンは求めているはずなので あと、それに付け加えて、僕は既存のIPだけじゃなく新しいIPも作ってみたいですね。

一同:いいですね!

ゲームやアニメが大好きでプレイヤーの気持ちを考えられる人と働いていきたい。

北林:展望が見えたところで、では最後に、第三開発部はどんな仲間に来てほしいですか?

小林:IPが好きな人であって欲しいし、プレイヤーのことも大事にして欲しいし、面白さについても考えられる人であって欲しいです。

平澤:あと、ある程度のビジネススキルがあることも望ましいと思います。特に第三開発部は対外的な折衝がすごく多いので、多人数でのコミュニケーションがきちっと行えて、自分の関わるプロジェクトについては遍く責任が持てる様な、オーナーシップを持っている人ですね。

北林:ただ、多様な人が来てほしいとも思います。周りには協力する開発会社さんとか版元さんなどいろいろな人たちがいて、みんないろいろな特徴や長所をもっていて、それにうまいことはめていくのが、第三開発部なんじゃないかなと考えています。

下吉:たしかにそうですね。

北林:もちろん未経験の方も、「ゲームを作りたい」っていう情熱でチャレンジしてきてくれればと思います。

一同:そうですね。

北林:あとはみんなで協力すれば何とかなるよ!!

一同:ですね(笑)。

※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。
※ゲーム事業部で運営されていたオウンドメディア『GeNOM』で掲載した内容を転載しています。
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