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たくさんの失敗が財産。次の目標は「川崎ブレイブサンダースをアジアNo.1クラブにすること」

2022.03.10

「スポーツを通じて“ひと”と“まち”を元気に」の実現を目指して、興行に留まらないさまざまな取り組みを推進するDeNAのスポーツ事業。

その中のひとつ、プロバスケットボールクラブ『川崎ブレイブサンダース』の営業部を率いる山崎 陽平(やまざき ようへい)は、輸入品のバイヤーや映像ディレクターを経て事業を立ち上げた経験もあるという、ユニークな経歴の持ち主です。

2009年にDeNAに入社後は、一貫して営業畑を歩み、複数の事業を経験。「DeNAへは営業職にこだわって入社しました」という山崎に、そのきっかけや営業にかける想いを聞きました。

日本における新たなスポーツ文化の歴史をつくりたい

――まずはプロバスケットボールクラブ『川崎ブレイブサンダース』の運営における営業部の役割について教えてください。

『川崎ブレイブサンダース』は、1950年創部のプロバスケットボールクラブです。2018-19シーズンからDeNAが事業を承継し、「MAKE THE FUTURE OF BASKETBALL~川崎からバスケの未来を~」をクラブミッションに掲げ、選手による社会貢献活動をはじめ、地域の皆様にとっての誇りとなるような応援されるクラブを目指して、興行に留まらない、まちの賑わいの創出に向けたさまざまな取り組みを行っています。

それらの活動の中で、クラブをご支援いただくスポンサー企業様に向けてスポンサーシッププログラムや提携アライアンスなどの提案をするのが、私たち営業部の主な業務です。プロスポーツクラブ、特に「B.LEAGUE(Bリーグ)」(以下、Bリーグ)におけるスポンサーシップの収入はクラブを経営する上で比重が高く、その点ではクラブの成長を担う重要な部署と言えます。

現在約200社のスポンサー様にご支援いただいており、チームの本拠地である川崎市に本社を構える企業様が半分、それ以外のナショナルクライアント様が半分という割合です。

――営業部はどのような体制で活動しているのでしょう?やはり営業畑の経験者が多いのですか?

山崎 陽平
▲DeNA川崎ブレイブサンダース営業部 部長 山崎 陽平(やまざき ようへい)
TVショッピングの会社でMDバイヤーやTV映像制作を経験した後に起業。2009年にDeNA入社後、ECコンサルティング営業、アニメのゲーム化権利の獲得をはじめ、大手企業とのアライアンス営業を経て、2018年からスポーツ事業で現職。趣味はジョギングと筋トレ。

現在、営業部のメンバーは私を含めて4人、活動してきた事業領域はそれぞれ異なりますが、営業のプロフェッショナルが集まっていますね。

日本のプロスポーツクラブにおけるスポンサーシップの概念は、まだ馴染みが薄いのが現状です。そこに提案の難しさを感じることもありますが、そこは丁寧にコミュニケーションを重ねることを大切にしています。

試合を観戦いただいたスポンサーの方から、「Bリーグは初めて観戦したが、想像以上にエンターテインメントの要素があって楽しかった」「アリーナの一体感に感動した」と嬉しい声をいただく機会が年々増えてきています。

――発展途上だからこそ、伸びしろもやりがいもありそうですね。

そうですね。日本のプロスポーツクラブの中でもバスケットボールは歴史が浅く、Bリーグも2015年に発足したばかりです。クラブの発展なくしてリーグの発展はないと考えているので、『川崎ブレイブサンダース』がその好事例となるよう「日本における新たなスポーツ文化の歴史をつくろう!」という気概を持って取り組んでいます。

事業の成功には、営業が必要不可欠だと思った

――DeNAに入社する以前についてお聞かせください。営業職は未経験だったと伺っていますが……。

新卒の時は、TVショッピングとEコマースを事業とする企業に入社し、輸入品のバイヤーやTV映像制作のディレクターなどを担当していました。その経験を活かし、仲間と共にインターネットベンチャーを起業したんです。DeNAに入社する2年前ですね。映像コンテンツ事業とインドネシアのジャカルタで国際ショッピングモールを立ち上げ、運営事業を行っていました。当時(2000年代)はEコマースを中心とした通販業界が急拡大していた頃で、ビジネスチャンスを感じて挑戦したのですが、残念ながら会社は2年でクローズすることになってしまいまして……。

――そうだったのですね。そこからなぜDeNAに入社しようと思われたのですか?

20代のキャリアは、何事もやってみようという気概で、自分のキャパシティや視野を広げようと精力的に取り組む日々でした。起業後は、とにかくいろいろなことを全方位でこなさなければならなかったし、それと共にできることも増えていきました。ただ、「営業」ができていなかった、というのが1番の反省点で。事業の成功には営業が必要不可欠な要素であることを痛感したんです。

――だからこそ、DeNAには営業職にこだわって入社されたと。

ええ。自分に足りない要素を実感し、営業力を身につけたいと思っていたタイミングでDeNAの採用面接を受ける機会を得ました。面接で出会った社員のロジカルで優秀なところ、そして熱量高くまっすぐに仕事に向かう姿勢に惹かれ、この会社ならもう1度成長の手がかりをつかめるのではと感じたのをよく覚えています。

入社時は32歳。苦手なことでも真摯に取り組み、自分のものにして人間の幅を広げていこうという強い意思を持って入社しました。以来、営業1本で仕事に向き合っています。今考えると、起業に失敗した直後の転職活動で、自分に全く自信が持てていなかった時によく採用されたなあと(笑)。その分、人一倍仕事や仲間に対して謙虚に向き合うことができたように思います。

挑戦なくして成功なし、失敗があるから成長できる

――DeNA入社後は営業職一筋とのことですが、どのような活動をされてきたのでしょうか。

山崎 陽平

広告協賛事業の数字をつくるための「獲得力」と、アニメIPのゲーム化権利を獲得する「交渉力」を必要とされる仕事が多かったですね。

また、スマートフォン利用の啓蒙活動を行う部署から官公庁の外郭団体に出向していた時期もあります。ここでのミッションは、官僚の方々や全国のPTA団体など、さまざまなステークホルダーに向けてDeNAの事業を適切に伝える、ということ。数字に表れない営業活動です。会議に向けた事前の説明の仕方や、理解を得るための発言タイミングなど、「伝え方」について難しい判断をしなければならないことがたくさんありましたが、当時の経験は今に活きていると思います。

――前職までの業務上の経験で活きているな、と思うことはありますか?また、失敗から得た学びなどがあれば教えてください。

「海外からのマーチャンダイズバイヤー」と「メディアを通じたプレゼンテーション」、「モール型ビジネス」を一貫して経験できたことは、営業活動する上でのプラスになっているのを感じます。あとプロジェクトを推進していく力や忍耐力は、会社経営を通して養うことができたかなと。

何より「たくさん失敗してきたこと」「起業を通じて自己責任で深く仕事に向き合ったこと」は自分の財産です。挑戦なくして成功はありませんし、失敗があったから成長できたと思います。

――営業はコミュニケーションが特に大切な職種だと思いますが、部長として、チームやプロジェクトで関わるメンバーなどに対し心がけていることがあったら教えてください。

各々が得意なことで力を発揮できるように、また気持ちよく業務にあたることができるようなコミュニケーションを心がけています。DeNAには年齢に関わらず尊敬できる人が多いですし、メンバー同士互いにリスペクトしあうカルチャーもあります。この社風がビジネスに対して真摯に向き合う姿勢を生み、信頼関係の構築に寄与しているように思います。

「山崎に任せておけば大丈夫」と思ってもらえるように

――今後の目標について。また、理想のビジネスパーソン像などありましたら教えてください。

当面の目標は「『川崎ブレイブサンダース』をアジアNo.1のクラブにすること」ですね。これは日本のバスケットボールの未来をつくる仕事でもあり、前例がない分簡単ではありませんが、今はそこに向けて全力投球しています。

自分を成長させたいと思ってDeNAに入社し、懸命に営業スキルを磨いてきましたが、やればやるほど営業という仕事の奥深さを感じています。事業を成功に導くため、自己実現能力を極限まで高めて「山崎に任せておけば大丈夫」と思ってもらえるようなビジネスパーソンになれるといいなと思っています。

山崎 陽平

――最後に、どんなタイプの人がDeNAの営業パーソンに向いていると思いますか?

ずばり「思いきり新しいことに挑戦したい人」が向いていると思います。DeNAでは「『こと』に向かう」というフレーズをよく使います。ものごとに取り組む姿勢を指すのですが、事業に対してみんな真摯に向き合っています。そして、その事業を成功するためであれば、自由に思いきりチャレンジさせてくれる会社です。

時には大胆に行動しすぎてつまずくこともありますが、何事も楽しみながら乗り越えられる人にはフィットすると思います。私もポジティブ思考なので、失敗しても次への切り替えが早い方ですし、大きく落ち込むことがあっても、一晩寝たら大体忘れます(笑)。

――目標に向かってまっすぐに進む、その大切さを実感しました。ありがとうございました。

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※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。
※本インタビュー・撮影は、政府公表のガイドラインに基づいた新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインに沿って実施しています。

執筆:片岡 靖代 編集:川越 ゆき 撮影:石津 大助

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