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CULTURE

20.09.15

withコロナでどう変わる?IT戦略×人事×総務がワンチームで進める新しい働き方

リモートワークをはじめとする新しい働き方への移行が進むwithコロナの時代。DeNAは丁寧かつ迅速に、この劇的な変化に順応しています。

もっとも、その裏には新たなワークスタイルを下支えするコーポレート部門の姿が。労務・リモートワーク環境・オフィス環境など、環境変化に対するドラスティックな対応が成し遂げられています。

「今も日々適切な体制が構築されているか、検証を重ねながら最適化に向けて動いていますし、むしろこれからが本番でもあるんです」とヒューマンリソース本部(以下、HR本部)で人事グループマネージャーを務める加藤大国は言います。時代を捉え、変わり続けるDeNAの働く環境づくりとは?

加藤とともにワンチームでコーポレート部門の現場を牽引する、総務グループマネージャーの宮本行久と、IT戦略部ユーザーサポートグループマネージャーの渡辺浩行の3人に話を聞きました。

IT戦略・人事・総務の連動でリモートワークを定着化

――はじめに、お三方それぞれの業務内容を教えてください。

渡辺 浩行
▲システム本部IT統括部IT戦略部ユーザーサポートグループ グループマネージャー 渡辺 浩行(わたなべ ひろゆき)
2007年1月にDeNA入社。2018年10月より現職。入社以来現在まで社内情報システム担当として、全社共通のシステムだけでなく人事、会計など個別領域のシステム等、幅広く導入や運用を担当。2018年からはヘルプデスクとしてPC管理や社内サポート業務に従事。趣味は国内旅行と夏フェス。

渡辺 浩行(以下、渡辺):私はシステム本部のユーザーサポートグループに属しています。

ここでいう「ユーザー」は社員のことで、DeNAグループのメンバーが業務で使うPCや全社共通利用のシステムのサポート対応するのが仕事です。

 

加藤 大国
▲ヒューマンリソース本部人事総務部人事グループ グループマネージャー 加藤 大国(かとう ひろくに)
2017年1月にDeNA入社。2018年12月より現職。人事労務の各種企画・運用に携わり、2017年10月の副業制度導入、2019年7月のリモートワークトライアル導入等のプロジェクトに中心となって携わってきた。趣味はドライブと海外旅行。

加藤 大国(以下、加藤):私のグループでは、給与計算や労働時間管理、リモートワーク等の社内制度の企画・運用など、人事労務の仕事を担当しています。

リモートワーク化で通勤手当の支給ルールの変更等も行ったので、社員からの問い合わせ対応や、実運用等も行っています。

宮本 行久(以下、宮本):私のグループではいわゆる総務、庶務の仕事を受け持っています。オフィスの環境整備や備品の管理、郵送の対応、防災など仕事内容は多岐に渡ります。

他社と少し違うのは、検証用に使用するスマホなど、モバイル端末の購入や管理が多いことでしょうか。最新の端末をそろえて、それを貸し出す業務が日常的にありますね。

――まさに皆さんはDeNA社員の「働き方」を支える役割を担っているわけですが、リモートワークへの移行期間において印象に残っている出来事、困難だったことはありますか?

渡辺:移行の初期段階の話になりますが、VPN(Virtual Private Network)を使って自宅から社内LANに接続する社員がほとんどになり、かつては150ほどだった接続数が、2500以上に増えました。

 

宮本 行久
▲ヒューマンリソース本部人事総務部総務グループ グループマネージャー 宮本 行久(みやもと ゆきひさ)
2011年12月にDeNA入社。2015年3月より現職。本社移転、子会社オフィス新設などファシリティマネジメント業務を中心に、BYOD制度や総務業務のBPO導入、ヘルプデスク立ち上げなど幅広く担当。趣味は登山と旅行、散歩。

宮本:約16倍に急増ですからね(笑)。リモートワークへの移行で総務グループもモバイルのルーター貸し出しなどが増えましたね。

――VPNへの接続数が16倍に急増したとなれば、サーバーへの負担は相当だったのではないでしょうか?

渡辺:そうですね。ただそのあたりは弊社の強みで、ネットワークやサーバーなどの高い知見をもったIT基盤部がいた。彼らが迅速に最適化してくれたため、業務への支障は少なかったと思います。

宮本:信頼できるIT基盤部がいるからこそ、我々は今後そうした技術面よりも、制度面や物理的な面でこそボトルネックが生じてくるのではないか。そう考え、当初から様々な視点で策を講じてきました。

加藤:人事制度についても、どうあるべきか、どう変わっていくべきかという議論がはじまり、各所と連携しながら検討を進めてきました。今は検討項目を一つひとつ、運用レベルに落とし込みはじめているフェーズです。

 

横の連携を強化し、状況に即した対応でグループ全体をサポート

――コロナ禍でワークスタイルが変わる中、具体的にはどのように制度面、物理面を変えてきたのでしょうか?

渡辺:IT戦略部としてまず最初に動いたのは「VPNの使用承諾申請の撤廃」でした。

それまで正社員以外のメンバーがVPNを使う場合は、事前に申請しなければならなかった。セキュリティ上の制度だったのですが、申請の認可を待ったうえで、その後VPNに関するeラーニングの受講も必要でした。

――非常時に、そのタイムロスは業務に支障をきたすと?

渡辺 浩行

渡辺:はい。実質VPNの利用が全員必要となっていく中で、従来通り申請制であることは申請者と承認者双方にとって煩雑になるだろうと。セキュリティ部と検討のうえ期間限定の一時的措置として申請は不要と判断し、2月下旬にリモートワーク推奨が決定したタイミングで契約社員や派遣社員の方々も申請なしでVPNを使えるようにしました。

加藤:流石の対応スピードでしたよね。あと、新型コロナ関係なく2019年の夏からリモートワーク推進のトライアルをしていたことは、今回のリモートワーク移行をスムーズに行ううえで大きかったなと思います。

――労務面ではどの時期からコロナ禍の対応を?

加藤 大国

加藤:我々3人ともそうですが、2月に設置された新型コロナウイルス対策本部に参画し、感染リスクや生活の不安から従業員と事業を守ることを大きなミッションとしてきました。

2月はまだ日本国内で感染が広がる危機感はそれほど高くなく、“中国国内の問題”という状況でした。中国にある子会社や取引先のケアからスタートしましたね。現地の出社制限や出張制限をどうするかといったところから足りないマスクをどう準備するかまで、現地の情報を収集しながら対応を進めていきました。

ぐっと緊張感が高まったのは3月に入ってからでした。保育園・小学校等の休校に伴い、子どもの世話が必要な社員は在宅勤務が難しいのではないかと。休校に悩む親を対象に看護休暇についての緩和策を検討したのはこの頃です。

――子どもが自宅にいる状況でのリモートワークは厳しい。そうした不安の声が世間でも巻き起こりましたよね。

加藤:はい。そこでHR本部として特別措置を検討し、3月6日付けで休校・休園が行われている地域を対象にして、子どもの看護休暇の取得要件を緩和。それまで「5〜10日」と制限があった休暇日数の制限をなくしました。

また正社員のみを対象にしていた枠も増やし、契約社員やアルバイトも含む、子どもの休校でリモートワークがままならなくなった社員すべてに適用するように改定したんです。

――従業員側からしたら素晴らしい決断で、力強いメッセージにもなる。ただ会社としては難しい判断だったのではないでしょうか?

加藤:いいえ。私たちDeNAが福利厚生で掲げている2本柱が「従業員の健康保持・増進」と「ライフイベントと仕事の両立支援」なんですね。後者の両立支援にあたる施策なので、迷いなく判断できた面はあると思います。

むしろ、意識したのは「公平性」ですね。

子どものいない社員からすると「不公平ではないか」という不満が出る可能性がありました。そこで、しっかりと新型コロナ対策下の国の助成金対象になっていて支援策基準に沿って対応していること、両立支援がDeNAの福利厚生の柱のひとつであることなどを全社員への一斉連絡の際に明確にして、理解してもらうことは強く意識しました。

――なるほど。物理的な対応としてはどんな状況だったのでしょうか?

宮本:緊急事態宣言発令に伴ってほぼ社員全員がリモートワークとなり、「オフィスで使っているモニターを自宅に持ち帰りたい」といったエンジニアやクリエイターの要望が多く寄せられました。そこで各種の郵送業務が急激に増えて、その対応に追われたのが3月末。あとオフィス内の感染予防対策ですね。

――本社オフィスをはじめとした各拠点のことですか?

宮本 行久

宮本:はい。リモートワークが全社推奨されて、出社率が最も少ないときは約2%になりましたが、逆にいえば「出社せざるをえない社員が2%はいた」わけです。彼らの健康と安全を守るために、しっかりとオフィス内の感染予防対策をする必要がありました。

そこで対策本部で議論して、職場内感染を防ぐための留意点を定め、最適な場所に消毒液を設置したり、マスクを配布したり、卓上パーテーションなどソーシャルディスタンスを考慮した対応を取るなど、オフィス内の感染予防策を実施しました。

――「出社せざるを得ない」という意味では皆さんもそうだったのでは。

渡辺:確かに物理的な対応業務が多いので、そうならざるを得ない面はありました。ただ、これまでIT戦略・人事・総務の3グループが「ワンチーム」として「ヘルプデスク」を運用してきた我々にとって、このアップデートはコロナ禍の対応においてはポジティブな面もあったと実感しています。

 

ヘルプデスクを更に進化させ、サービスの質を高めていく

――「ヘルプデスク」は具体的にはどのようなものなんですか?

宮本:渋谷本社にあるリアルな相談カウンターです。IT戦略、人事、総務に関して、社員が何か相談ごとがあった場合は、そこにきてもらえれば、その3つの領域のことはどれでも迅速に対応可能です。

たとえば、配送などが発生するときはまさにこのカウンターにきてもらえれば、配送方法などをお答えします。備品などの貸し出し窓口にもなっています。

渡辺:IT戦略部でいうと「PCの調子が悪い」とか「古くなったので新しいPCに変えたい」というときも、ヘルプデスクに持ち込めば即座に在庫PCから交換対応します。またPC以外の社内システムに関する相談も、その場で対応したりしています。

加藤:労務領域でいえば、勤務証明書などの人事系の申請書類を手渡しする窓口として、また人事労務に関する気軽な相談窓口としても対応しています。

ヘルプデスクを立ち上げたのは2年半前ですが、「持ち込まれた悩み事をいかに素早く、正確に対応するか」に軸をおいてヘルプデスク業務を磨き上げてきたんですね。

――ところが、コロナ禍でリモートワークが前提となり、対応すべき仕事やスタイルが変わってきたと。

渡辺:はい。リモートワーク環境下でも、PCの交換や備品貸出などはリアルでの対応が必要です。一方で、IT戦略部のメンバーも以前のように全員が出社しているわけではなく、限られたメンバーでの対応になります。PCの準備やセッティングから郵送業務までをカバーしなくてはならず、限られたマンパワーでいかにスムーズに対応していくかを日々相談しながら進めていく状況でした。

加藤:人事関係の証明書もそうです。役所系のものが多いため「捺印が必須」なことがほとんど。メール承認というわけにもいかないので、郵送が膨大な量になりました。

宮本:総務はリモート環境下であっても郵便対応を通常通り行う必要があり、郵便物の受け取りと仕分け、到着の連絡業務の負担が大きくなっていましたね。

――ヘルプデスクの人員を増やさずいかに素早く正確に対応するか、というスタイルへの転換が必要だったというわけですね。実際にどんなふうに対応を進めていったのでしょうか?

加藤:まずはIT戦略、人事、総務でワークシェアリングを行い、横断的な担当者を配置しました。

宮本:さらに今進めているのは、ヘルプデスクのセルフ化です。

――セルフ化とは「セルフサービスにする」ということですか?

渡辺:そうです。たとえばPCのセットアップに関しては、「セルフキッティングコーナー」を設置しました。初期化されたPCを所定の場所からピックアップしてLANケーブルを繋ぎ、手順書に従って初回のログインからセッティングまで、社員一人でできるようになっています。

万が一わからないことが出てきたら、目の前のカメラとモニターからZoom接続することで、IT戦略部の在宅メンバーががZoomを介してサポートする、という仕組みです。

宮本:貸し出し備品についても、予約して指定のボックスでやりとりするシステムに変更しました。

――セルフ化はどういう着想で生まれたのでしょう?

加藤:課題感として以前からあった、というのが正直なところですね。前述の通り、ヘルプデスクのコンセプトは「早く」「正確に」です。それを磨き上げてきたものの、現場の負担はなかなか軽減できずにいました。また依頼者を「待たせる」状況も決してゼロではありませんでした。

渡辺:これを解消する方法はないか?とヘルプデスクのアップデートを考えていたタイミングで、コロナ禍という「制限」が出てきた。これを打破するためには、人手をかけずにしかも、余計な待つ時間をへらす方法が必要でした。

加藤:そこで「早く」「正確に」というよりも、「ヘルプデスクに問い合わせしなくても解決する世界を目指そう」となったわけです。

――いわばコロナ禍によってチャレンジングなヘルプデスクのアップデートの領域に踏み込めたと。

渡辺:そうですね。実は2年半のヘルプデスクの運営を通して、メールでの問い合わせ者向けに対応完了後のアンケートを実施しているのですが、今年4月以降のアンケート結果では毎月9割の方が「満足している」と答えてくれています。裏返すと、9割以上を同じやり方で超えるのはなかなか難しいわけです。

宮本:それなら違うルートを登ろうと。

渡辺:そうですね。なかなかに厳しい山だけれど、「登れない山じゃないよ!」と自分たちを奮い立たせて、推進しています(笑)。

 

働く環境を更にアップデートし、新しいワークスタイルをつくる

――そういった意味では、またさらに高い山を目指しているそうですね。

加藤:トライアルとしてはじめた「リモートワーク制度」を2020年7月から本導入しました。それに伴った「新たな勤務制度」も鋭意検討中です。

宮本:オフィスの形態も変えていきます。本社の固定席をグループアドレス制に変更し、オフィススペースの効率化を行います。また自宅、オフィス以外の働くスペースとして、今はコロナ禍のため利用制限をしている各種シェアオフィスを、状況が好転した際には利用できるようにしていきたいと考えています。

――相当にドラスティックにオフィスのあり方、働き方が変わることになりそうですね。課題は?

宮本:強いて言うなら社員の行動指針であるDQ(DeNA Quality)に表されるDeNAのカルチャーをいかに浸透させていくか、がこれまでとは違う形で実現する必要があると思っています。

これまでは、オフィスで顔を突き合わせて、同じ場所で仕事をすることで自然に醸成、共有されてきた社風みたいなものが、リモートワークを主とすることによって、これまで通りそれを持続するのは難しくなるかもしれません。

加藤:むしろDeNAカルチャーをあらためて共有するための場としてのリアルオフィスの意義が高まるかもしれない。今まさに検討していて、どう変わっていくか見えない面もありますが、楽しみでもありますね。

渡辺:これも登れない山じゃない。登山でも仕事でもハードなほうが楽しい。半ばそう自分に言い聞かせて、体制づくりを進めています。

 

※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。

 

執筆:箱田 高樹 編集:フルスイング編集部 撮影:小堀 将生

 

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