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最終課題は配属先とのマッチング期間。19新卒エンジニアの配属されるまでとされてから

2020.03.19

前編で語られた半年に渡る研修期間を終え、9月に本配属となった19新卒エンジニアの2人。DeNAでは研修前、研修中の自由課題取り組み期間を配属マッチング期間として、2度に渡って配属希望部署についてのヒアリングを行います。

研修生は期間中、さまざまな部署から派遣されてくるメンターと接しますが、これが配属希望を出す過程でどのような変化をもたらしたのか、そしてそこには会社としてどんな狙いがあるのか。配属後から現在に至るまでの仕事、その間の意識変化についても尋ねました。

本人希望と適性を判断。人事部肝いりの配属マッチング

平子 裕喜・清水 良太郎・三軒家 佑將
左:平子 裕喜(ひらこ ゆうき)2013年に新卒入社。Mobage アバターや、協業案件での基幹システム開発、オートモーティブでの配送サービスのエンジニアリングマネジメントなどを経て、2018年12月にヒューマンリソース本部へ異動し、新卒エンジニアの採用・育成を担当。
中央:清水 良太郎(しみずりょうたろう)早稲田大学大学院修了後、2019年に新卒入社。研修期間を経て、2019年秋よりゲーム・エンターテインメント事業本部にてサーバーサイドエンジニアを担当。
右:三軒家 佑將(さんげんや ゆうすけ)京都大学卒業後、2019年に新卒入社。研修期間を経て、2019年秋よりゲーム・エンターテインメント事業本部にてサーバーサイドエンジニアを担当。

——配属マッチングから実際に本配属するまでのプロセスを教えてください。まずは最終課題に取り組む前に所属希望部署を提出するんですよね?

平子:メンターのアサインの際は第3希望まで提出してもらいました。全ての希望を叶えられないこともありますが、なるべく希望部署のメンターをつけられるようにしています。ただ、希望と違う部署のメンターがつくことも多いです。各々の特性を見て、違う部署を敢えてマッチングさせることもあります。

三軒家:僕はいくつかの部署の先輩エンジニアに話を聞きに行って、その内容を元に部署の希望を出したところ、そこの部署のエンジニアの方をメンターとしてアサインしてもらいました。結果、その部署に配属された、という感じですね。

清水:配属マッチング期間中は、各新卒に対して、合計3つの部署の方に週替わりでメンターとなってもらいます。僕の場合、まず最初の2週間は、当時第1、第2希望であった部署の方がメンターとしてついてくださいました。しかし、第3希望の部署の人はアサインされませんでした。その代わりに、当時の希望部署として全く選択肢になかった部署の方をメンターとしてアサインしてもらい、それが平子さんの言う、僕の特性を見てマッチングさせてくれた部署の人で。最終的にその人の部署へと配属希望を変え、そこに配属してもらいました。

清水 良太郎

——自由課題のフェーズで、さまざまな部署のエンジニアと接したのが、最終段階の部署希望を出す上で影響した、ということですか?

清水:とても影響しました。メンターは週ごとに変わります。それによって色々な部署の話も聞けたし、その結果、ミスマッチを避けることができたと思います。複数のメンターにキャリア相談をすることで、この部署ではどんな仕事をするのか、自分をどのように活かすことができるのか、ということが明確になりました。技術面はもとより、配属の希望を出す上でとても参考になりました。

平子:これには明確な意図があります。入社した途端にそれぞれの部署の情報が伝わるかというと、必ずしもそうではありません。本人が情報を取りに行くことも、会社から情報を与えることも必要です。そうして得た情報によって、希望が変わることもよくあるのです。

もちろん三軒家君のように入社後すぐに希望がガッチリ固まる人もいるし、考えが変わる人も一定数います。敢えてそういった状況をつくっていますね。なので、最終課題をこなす一ヶ月の間にメンターのローテーションを行いました。

——そのメンターローテーションの中で、清水さんは研修中にメンターの話を聞いて考えが変わった、ということですね?

清水:スプリントの中で、希望していなかった部署のメンターの話を聞いたことで、より自分にマッチする部署はどこだろうと改めて考えました。そこで、理想とするキャリアについて真剣に考え、メンターからもマッチするのではないかと助言をいただき、希望を出し配属されるに至りました。そのメンターからは新しい気づきをいただけたし、自分の視野を広げてもらったように思います。

三軒家:僕もスプリント時には第1、第2は希望部署の方をつけてもらって、第3は希望とは違う部署の方でした。先ほど少し話しましたが、僕はマッチングが始まる以前から、さまざまな部署の人に話を聞きに行く、ということを何人かで連れ立ってやっていました。ランチタイムのタイミングなどで話を聞かせてもらうことを繰り返し、その中で一番自分にマッチしそうだな、と思ったのが今の部署なんです。

——一方で三軒家さんはメンターと話してより第1希望で働きたいと考えたんですよね?

三軒家:第1希望のメンターの考え方がとにかく新鮮で、ここで成長したいと思いました。

僕は入社前から個人的にWebアプリの開発をしていて、納期を設定せずに気の赴くままに作成、完成したらリリース、を繰り返していました。しかし、メンターから一貫して指導されたのは「計画を立てる」ことでした。まず、リリースにあたって必須の機能を洗い出し、あとどれぐらいでそれらを実装し終えるのか計画を立てます。実際には計画通りに行かないことが多いですが、問題が発生するたびに計画を修正することで、「あとどれぐらいかかるのか」をある程度の精度で見積もることができます。

趣味から仕事へ。マインドの変化は先輩からの実用的なアドバイス

三軒家 佑將

——配属されてどうですか?

三軒家:前に述べた通り、研修内容には不満を感じストレスもあったのですが、今はとにかく毎日が楽しいです。そこは大きく変化しました。

僕の部署が関わっているゲームタイトルには、サーバー、クライアントのエンジニア、デザイナー、企画担当の方、分析担当の方、QAの方など、多くの人が関わっています。各自それぞれ担当箇所があって動いている中、ひとつのスケジュール遅延がさまざまなところに影響する。一度スケジュールの遅延が発生したことがあって、スケジュールマネジメントの大切さを痛感しました。

清水:配属されたのが、チームがものすごく忙しい時期でした。チームがやっていることに1人でキャッチアップするのが難しく、大した戦力にもなれず……。チームの役に立てていないのではないかと感じ、1人で焦ってしまう時期が続いたときはちょっとつらかったです。

そんな時も同期の横のつながりには本当に救われました。悩みを聞いてもらったり慰めてもらったり。話を聞いてもらっているだけで気が楽になったので、同期の存在があったからこそあの時期を乗り越えることができたんだと思います。

優秀な先輩を刺激に挑む毎日が成長の軌跡

清水 良太郎・三軒家 佑將

——その後はどうですか?

清水:研修でのモノづくりとは違い、「誰か・何か」に影響を与えることができる「仕事」としてのモノづくりは、考えなくてはいけないことが本当にたくさんあります。また、関わっているプロジェクトが、毎日どれだけの人に利用されているのかという事実を目の当たりし、緊張感も責任も日に日に増していくのと同時に楽しさも感じています。

今は周りのエンジニアたちと共にプログラムを書くようになり、案件によってはリードエンジニアを任せていただくようにもなりました。レベルの高い中で仕事に向き合える環境は、もっとレベルをアップしたい!と、さらに気持ちを駆り立てるものを感じます。

三軒家:僕も配属されてから最初の2週間ぐらいはメンターに相談しながら「落穂拾い」をやりました。

——「落穂拾い」とは?

三軒家:チーム内に、「初心者歓迎」というラベルのついた「急ぎではないけど潰しておいたほうがいいタスクリスト」があったので、それを地道に潰していく。その中で、そのプロジェクトのソースコードにある程度馴染むことができました。戦力としてカウントされていない時期だからできた貴重な体験だったと思います。その後、すぐに納期間際の仕事に携わることになりました。

清水:僕も三軒家君も多忙かつ技術レベルの高い部署に配属されましたが、実務を通して成長させてもらっていることを強く感じています。さらに手厚いサポートも受けているし、今後のキャリアについての相談にもよく乗ってもらっています。短期間でものすごく成長できているし、今では戦力の一翼を担っている、という実感を持ちながらエンジニアとして楽しく仕事をさせてもらっています。とにかく、最高のチームに配属してもらったなと思っています。

「DeNAでしかつくれないモノがある」唯一無二で切磋琢磨していく

清水 良太郎・三軒家 佑將

——では最後に22年度新卒に向けて、各々の就活について教えてください。お二人はどうしてDeNAに入社を決めたんですか?

清水:インターンなどの活動を通して色々な企業のエンジニアの方と関わる機会が多かったのですが、「どこのエンジニアが優秀だと思いますか」、という質問に、DeNAの名前が何度も上がっていたのが印象的でした。

内定をいただいたのはM1の11月でしたが、僕は就活期でも研究・インターン・サークル諸々やりたいことがいっぱいあり、それらの経験を目一杯積んだ状態の自分が、最終的に何がやりたいのか、将来どうなりたいのかを考え、どこに行きたいかを判断させてもらいたいと伝えていました。

他のいくつかの企業からも内定をいただいていましたが、DeNAの人事の方は「最終的に一番良い決断をしてくれるのが一番嬉しいから」と言ってくださり、急かされることもなく、結果的に7ヶ月も承諾を待っていてくださいました。そんなこともあり、学生を大切にする余裕や雰囲気に惹かれ、最終的には入社を決めました。

でも一番の決め手は、お会いした人事の方と僕の小学校がたまたま一緒だったということ。長野の方田舎の公立小学校なのですが、これは運命だと思いました(笑)。

三軒家:僕はサマーインターンに参加したのがきっかけです。その時にメンターについてくれたエンジニアの人が設計論をちゃんと身につけている人で、そこが好印象でした。僕は当時、設計論をちゃんと勉強したことがなく、自分で作るソフトウェアの設計に行き詰まっていました。そんな課題を抱えていたところに、メンターにもらったアドバイスが的確だったことがまず一点。

さらに、大学もアルバイト先も一緒の先輩がDeNAに就職していて、「この会社は最高だ!」と強く推してくれたこともあります。その先輩、あまり企業を褒めるタイプではなかったはずなのに(笑)。そんな人が手放しで言ってくるなら本当にすごいんだろうなと。

清水 良太郎・三軒家 佑將

——もしDeNAの入社を迷っている後輩がいるとしたら何と声をかけますか?

三軒家:僕の学生時代のように、個人でソフトウェアを開発しているような人にとって、とても面白い環境だと思います。僕たちが開発しているソフトウェアは、個人で作るソフトウェアに比べて、開発者の数もユーザーの数も桁違いです。そのようなプロジェクトに関わる中で、設計論、パフォーマンスチューニング、スケジュールマネジメントなど、さまざまな事柄について無限に知見を得ることができ、非常に刺激的な毎日を過ごすことができるんじゃないかと。

清水:「ここでしかつくれないモノがたくさんあるよ」と言いたいですね。今も、世界でも有数の大きなゲームサーバーをつくっています。しかし、大きいからといって超大人数で開発している、というわけではなく、むしろ少数精鋭、という感じで、エンジニア1人あたりが担っている開発領域・責任の範囲がとても大きい。つまり、所属しているエンジニアの方々はそれだけとても優秀なわけです。

日々貪欲に勉強しないとついていけないような刺激的な環境に身を置けて、毎日成長を実感しながら仕事ができているのは最高です。そんな環境だからこそ、何か自分が価値を発揮できたときは本当に嬉しいです。

それから、技術だけでなく、人間味や優しさも兼ね備えたエンジニアがたくさんいることですね。例えば僕のチームには、何かの仕事をやり遂げた人・助けてくれた人にはちゃんと「ありがとう」、大変そうな人には「大丈夫?」と声を掛け合う文化があります。当たり前のように聞こえるかもしれないですが、これはとても大事なことです。

入社前は、「ロジカルモンスター」と呼ばれるような人が多いイメージだったので(笑)。合理性を強く重視する人が多いのは事実ですが、みんなちゃんと優しくて、「自分もこうなりたい」と思えるような素敵な同僚・先輩に囲まれていることも伝えたいです。

——ありがとうございました!

※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。

執筆:片岡靖代 編集:菊池有希子  撮影:小堀 将生

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