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副業をするのはお金じゃなく、成長のため。DeNA 今西陽介が選んだキャリアの育み方

2018.02.08

2017年10月にスタートした、社員が熱意をもって働ける環境づくりを目的とした人事プロジェクト「フルスイング」。本プロジェクトにより、複数の人事制度が施行されました。そのなかから「副業制度」「シェイクハンズ」の2つをピックアップし、制度利用者の声を順に掲載します。

今回ご紹介するのは、社外での業務機会を実現する「副業制度」。この制度により、社内ではすぐに実現できない仕事へチャレンジしたり、さまざまなキャリア形成の機会を得たりと、社員は自分らしい働き方に“フルスイング”できています。

ゲーム・エンターテインメント事業本部事業戦略室 シニアマネージャーの今西陽介(いまにし ようすけ)も、そのひとり。副業を始めたことで、彼のキャリアにどのような好影響が出ているのでしょうか? 副業制度を運営するヒューマンリソース本部 加藤のコメントとともに解説します!

関連記事:握手が成立すれば、自分の希望する部署に異動。DeNA シェイクハンズ制度が創るネクストキャリア

副業を通じて、自分の世界を広げたかった

――今西さんは現在、どんな副業をしていますか?

今西:いくつか案件はありますが。その1つの例としては、アジアでアプリをリリースしているファッション系のスタートアップ企業のマーケティング支援をしています。より具体的に言うと、主に「新規のお客さまの集客」「既存のお客さまの活性化(ファン化)」「マーケットインのアプローチでのサービス開発」についてのコンサルティング業務を担っています。

ゲーム・エンターテインメント事業本部事業戦略室 今西 陽介
2004年株式会社ディー・エヌ・エーに入社。入社後は、Mobage、ポケットアフィリエイト、モバオク、モバコレなどモバイルサービスの複数の立ち上げに従事。現在はゲーム事業のマーケティング業務を担う。

――なぜ副業を始めようと思ったのでしょうか?

今西:理由は大きく3つあります。

①自分の実力を正確に把握したい

今西:私はDeNAに13年くらい勤めているのですが、長い間同じ会社にいると、他の社員との関係値や信頼関係もできてきます。それは良い面が多いですが、一方で気遣いなどから自分が受けるフィードバックがだんだんと少なくなってしまうというデメリットもあるんです。

けれど、副業をしてDeNA以外の方々と仕事をすることでそれがなくなり、フィードバックを受ける機会が増えます。そのため、自分がどれくらいのスキルを持っているのか客観的な評価を得られ、自分の実力を正確に把握できると考えました。

会社で評価されていても、それはあくまでも会社内だけでの価値であって、会社の外に出ても自分が価値ある人間かどうかは分からないと思っているんですね。なので市場価値を改めて知るというのは、ビジネスマンとして非常に重要なのではないでしょうか。

②人との新しい出逢い

今西:異なる業界やビジネスモデルの副業を選ぶことで、本業だけでは得られない知識やノウハウなどを学べたり、DeNAに勤めているだけでは巡り会えないような人と一緒に仕事をしたりできます。

③転職せずに気軽にできる

今西:転職や起業の場合、どうしても企業文化のミスマッチや事業の失敗といったリスクが伴います。副業ならば、そういったリスクなしにチャレンジできることは大きなメリットだと考えています。

――副業をする際に金銭面を重視される方も多いですが、今西さんはそうではないのですね。

今西:お金は自分の市場価値を知る上で大切な要素ではありますし、現状も決して低くない報酬を頂いています。ただ、それが主目的ではありません。それよりも、自分がやりがいを持って仕事できること、副業を通じてマーケティングのスキルを高められることを重視しています。

この考え方は、副業先企業の依頼に対して圧倒的な成果を達成するというのが前提です。成果を出すために、スキルアップにつながるとか、楽しくて自分が興味のあるジャンルの副業をやるようにしてます。

DeNAが副業制度を開始した目的

働く社員のみなさんの自己実現(Will)を叶えるための機会開発を目的に制度化しました。

 

この制度によって、社内の仕事だけでは成し遂げられないような自己実現や自己研鑽を、社外の仕事を通じて達成できます。また、その幅広い経験が結果的に本業にも寄与すると考えています。なお、一定のルールのもとで副業のための短時間勤務制度が利用できるのも特徴的です。

 

まだ2017年の10月にスタートしたばかりの制度ですが、2018年1月末時点で、すでに約70件近くもの申請(ビジネス職約30件、クリエイティブ職約25件、エンジニア職約15件)と、数多くの問い合わせがあり、社内でもその関心が高いことが分かります。副業内容はコンサルティング業務やデザイン業務などさまざまです。

 

実際に副業をしている方からは、制度導入についての感謝の言葉も届いています。

選定基準は、自分の人生にとってプラスになること

――副業はどのような基準で選びましたか?

今西:基準はいくつかありました。まずは、副業先の企業からプラスの影響を受けられるかどうか。例えば、会社のTOPが明確なビジョンを持っていて志が高いとか、ポジティブなメンバーが多いとか。そういった方々とは一緒に仕事をしていてすごく得るものが大きいですし、「頑張ってこの人たちに貢献しよう」という前向きな気持ちで業務に取り組め、そういう環境だと結果も出やすいと思ってます。

それから、長期的な視点で見たときに、自分自身のキャリア形成において、その業務をやることにより視点が広がったりスキルアップできるかどうか。あとはもちろん、好きな仕事、やりたい仕事であることはすごく大事にしました。逆に、業務内容や企業規模などは、それほど気にしていませんでした。

――そういった基準を元に、ファッション系スタートアップを選んだのはなぜでしょうか?

今西:私はDeNAでゲームのマーケティング業務に携わっていますが、マーケティングって手法の本質的な部分を理解しておけば、商材が変わっても応用できると思っているんです。ゲームがファッションになっても、車になっても、それ以外になっても。

しかも、ゲームというスマートフォンビジネスの領域とは異なり、ファッションはリアル店舗などスマホの画面の外との連携などもより多く考えられる領域です。

対称的な2つの領域でマーケティングに携わることで、自分の持ち球が増え、スキルアップに繋がるのではないかと考えました。

――ファッション業界は、スマホよりもまだまだリアル店舗重視なんでしょうか?

今西:例えば、日本は他の先進国と比べるとEC(Electronic Commerce:商品やサービスなどをWebサイトで販売すること)化がそれほど進んでいません。実店舗で服を購入するお客さまの割合が、他国と比べると多いんです。

だからこそファッション業界においては、店舗とネットを繋ぐビジネスにまだまだ鉱脈が眠っていると思っています。そのギャップをどう埋めていくか考えるのは、マーケティング担当者として非常に面白い。DeNAの仕事だけをしていたら、きっと一生考えることがなかったテーマなので、大きなやりがいがあります。

――副業を始めてから、本業にはプラスの影響がありましたか?

今西:ありました。ゲームのマーケティングにおいて、新規獲得のためのオンライン上の施策はある程度型が出来上がっている反面、お客さまの満足度を高めるための施策=ファンマーケティングがここ数年で重要視され、その代表としてオフラインイベントが盛んになっています。

その際にイベントによるお客さまのUXや感情の動きなどを考慮したうえで施策を考えられるようになったと思います。

本業と副業のバランスを上手に取る方法

――今後、副業にかける時間は増やしていきたいですか?

今西:はい。他の副業もやっていきたいですね。その際には、1社の案件にたくさんコミットする形ではなく、複数社の案件に少しずつコミットする形にしたいと思っています。頭の切り替えは大変になるかもしれないですが(笑)。もちろん複数社コミットした場合でも、1個1個のクオリティーはお金を頂く以上は期待値を超える物を出します。

――複数社をお手伝いする形にしたいと思っているのはなぜですか?

今西:多種多様な業界を経験し、その過程で新しいマーケティング手法を活用していくことで、自分のスキルを磨きたいと思っているからです。マーケティングの仕事をするうえでは、色々な商材を扱うための知識や経験があるに越したことはありません。

――読者の方には、副業をする際に「複数社の案件を少しずつやる」「1社の案件をたくさんやる」のどちらをオススメしたいですか?

今西:その人のタイプによると思います。私はどちらかというと、いくつものタスクを並行してやるのはそんなに苦ではありません。けれど、それが苦手な方もいます。個人の適性に合わせて選べばいいのではないでしょうか。

あとは、副業の業務内容にもよると思います。例えばマーケティングの仕事をする場合に、戦略策定から実行まですべてのフェーズを依頼されたとしたら、ある程度まとまった時間を割かないと回りません。私の場合は戦略策定がメインであり手を動かしている時間が短いからこそ、複数の案件を受け持てるというのはあると思います。

――副業を始めてから、時間の使い方は変わりましたか?

今西:変わりましたね。1つひとつの作業に対し「このタスクは本当に○○時間もかける意味があるだろうか?」「他の人にお願いできるタスクではないだろうか?」と考えるようになりました。優先順位づけと取捨選択をするようになったというか。

――タスクの費用対効果を考えるわけですね。

今西:それから、業務効率を上げるため、予想した作業時間と実際にかかった作業時間を比較してPDCAを回す習慣がつきました。例えば、2時間で想定していた仕事が2時間半かかったなら、「30分超過してしまった原因は何か」「どうすれば改善できるか」と考えるんです。

――時間配分や業務効率化を考えることが、本業と副業のバランスを取るうえでは大事なのですね。

 

本業と副業のバランスを取るための仕組み

副業をするにあたって、まずは「①本業に支障を出さない」「②会社に迷惑をかけない」「③健康管理時間を遵守する」という3原則を、上長および副業運営事務局が確認したうえで承認しています。

 

また承認後には、副業開始前研修を実施したり、定期的に副業の実施状況を回答して頂いたりすることで、上長および副業事務局にてフォローしています。今後も、制度を形骸化させず社員に利用してもらい、適切な運用がされるように、バランスを鑑みながら適宜見直しを行う予定です。

本業・副業ともに、マーケティングにフルスイングしたい

――本業・副業に関わらず、仕事をしていて一番楽しい瞬間はどんなときですか?

今西:事業の初期フェーズにおいて未整備の状態だったマーケティング施策の方針を、自分なりにプランニングしていき、実施して結果が出たときですね。私は戦略を考えてそれがうまくいったときが何より楽しいんです。それは、本業においても副業においても同じです。

――今西さんにとってマーケティングは、何よりも“フルスイング”できる仕事なのですね。

今西:そうですね。だからこそ、本業だけではなく副業からも良質なフィードバックを得て、マーケターとして成長していきたいです。冒頭でも話したようにゲーム以外の世界を知ることによって、自分の本業に活かせることってたくさんあると思っています。

色んな人と会って、色んなものをインプットして、そしてアウトプットして。仕事に全力で取り組んでいきたいです。

まとめ

今西さんが副業をするうえで大切にしていること

①社外の業務や人と出会うことで、自分の世界を広げる

②副業先の選定基準は、自分の人生にとってプラスになること

③本業と副業のバランスを上手に取るため、タスクの優先順位づけと取捨選択をする

※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。

執筆:中薗昴 編集:下島夏蓮 撮影:岩切卓士

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