

「一人のオセロニアン(※1)として、お客さまと一緒にストーリーを描く」
対戦ゲームアプリ『逆転オセロニア』では、お客さまとの温かいコミュニティをつくることを目指してきました。その施策の一つがYouTubeの『逆転オセロニア公式ちゃんねる』。
この『逆転オセロニア公式ちゃんねる』のプロデューサーを務めているのが、今回の記事の主役「ちゃんもも」です。彼女は動画を企画・制作・配信するだけでなく、自身が「一人のプレイヤー」としてYouTubeチャンネルに出演してきました。関わり初めて1年、チャンネル登録者数は約40倍にまで増加。
前面に立ってお客さまと接してきた彼女が、『逆転オセロニア公式ちゃんねる』を温かいコミュニティにできた秘密に迫ります!
※1…『逆転オセロニア』を楽しんでくださる方々
1年でチャンネル登録者数が40倍に!
ーー『逆転オセロニア公式ちゃんねる』のチャンネル登録者数は、1年間で約40倍にまで増えたそうですね。
ちゃんもも:本当にありがたいことだなと思っています。YouTubeチャンネルが開設されたのは、私が運営に関わる半年前のことだったのですが、当時チャンネル登録者数は4千人でした。
そこから1年経って、現在は約18万人の方にチャンネル登録をしていただいています。
『逆転オセロニア公式ちゃんねる』プロデューサー ちゃんもも 『逆転オセロニア公式ちゃんねる』のオーナーを務める。出演だけでなく、番組の企画全般と動画編集も自身で行う。彼女が着用しているオセロのイヤリングは、お客さまからいただいたもの。
ーーどんな思いでチャンネル運営に携わっているのですか?
ちゃんもも:オセロニアンの方々に1つの居場所を提供できたらいいなと思っています。『逆転オセロニア』では、Twitterや公式SNSなど色々なメディアで居場所をつくろうとチャレンジしているのですが、その1つの選択肢としてYouTubeもあるんです。
ちゃんもも:お客さまの意見を常に取り入れてアップデートしていくことが大切だと考えています! これをさらに分解すると、企画面では「ストーリーを描いて運用していくこと」、演者としては「アドバイスをいただきながら成長していくこと」が大切だと考えています。
お客さまと一緒にストーリーをつくる
ーーふむふむ。「ストーリーを描いて運用していく」ってどういうことですか?
ちゃんもも:私がここで言うストーリーとは「お客さまと一緒に、目標に向かっていく過程」のことです。
先日行われたYouTubeチャンネル発のゲーム内イベント「ドラマチック感謝祭」はまさにお客さまと一緒にストーリーを描きながらつくりあげたイベントでした。
▲ドラマチック感謝祭特設サイトより
ーーどんなイベントだったんですか?
ちゃんもも:始まりは、もっと多くの方にチャンネルを知ってもらいたいという思いから「チャンネル登録数が10万人に到達したら、ゲーム内イベントと嬉しい報酬をプレゼントします! 応援してください!」と動画で告知したことです。みんなで一緒に10万人という目標を目指していくストーリーを描ければいいなと思っていました。
そうすると、思わぬ事態になったんです。告知当初のチャンネル登録者数は8万人だったのですが、1日で10万人に到達することができたんです!
普段YouTubeチャンネルを見てくださっている方が、友達のオセロニアンに声をかけたり、SNSで広めてくださったりした結果でした。
ーー視聴者の方が一丸となったんですね!
ちゃんもも:はい。全く予想していなかったペースで目標を達成できたので、運営はみんなびっくり(笑)。
これを受けて、すぐに「目標達成のお礼でゲーム内イベントへの希望があったら教えてね」という旨の動画を公開しました。今度はお客さまと一緒にイベントをつくるためのストーリーの土台を用意したんです。
そして、そこでいただいた声をもとに、ゲーム内イベントを企画していきました。
ーーイベントの内容もお客さまと一緒につくりあげていったんですね! その後はどんなことをされたのですか?
ちゃんもも:ゲーム内イベントがリリースされる前日に、『ドラマチック前夜祭』というオセロニアの大会をYouTubeライブで行いました。そして、そのまま配信中にリリースの時間を迎えました。
▲『ドラマチック感謝祭』開催を迎えるYouTubeライブの様子。
ーーそれは盛り上がりそうですね!
ちゃんもも:イベントが開始する2018年5月25日午前0時になった瞬間「やったー!おめでとー!」とお客さまと一緒にお祝い。目標達成の喜びを共有し合いました。
生放送はアーカイブと異なり、熱量がつくりやすいというメリットがあります。その生放送の熱量のまま、SNSでの拡散もしてくださったのが印象的です。
▲『ドラマチック感謝祭』開始の瞬間にお客さまからいただいたコメント。
ーーお客さまがいたからこの盛り上がりをつくれたんですね。
ちゃんもも:そうなんです。単に再生数を集めたいのなら、有名な方をゲストに呼べばその動画の再生回数は増えると思います。でも、単純にそれだけでは私たちがつくりあげているコミュニティの価値を増すことは難しいと考えています。
「プロ」ではなく「素人」
ーーちゃんももさんは自ら演者として出演することでチャンネルを盛り上げていますが、YouTubeを通じてコミュニティをつくるために大切なことのもう一つはどんなことですか?
ちゃんもも:「お客さまにアドバイスをいただきながら成長する」ことが大切だと思っています。
ーーお客さまからアドバイスをいただくことが大切なんですか?
ちゃんもも:はい。コミュニティをつくるために、演者として目指しているのは「信頼関係を築く」ということです。
私自身、初期の頃はカメラに向かって話すことも恥ずかしく、『逆転オセロニア』もド下手でした(笑)。トーク力も、『逆転オセロニア』のプレイ力も、お客さまからの叱咤激励をいただきながら改善してきました。
コメント欄などで「今回のはおもしろかった」「いまいちだった」などと意見をもらったら、それをくまなく見て伝え方や編集の仕方を改善させていく。そして、ちょっとずつお客さまの期待に応えられるようになっていくと「ちゃんもも、うまくなったねえ」と褒めていただけるんです。
ーー素人の素の姿をさらけ出すことが共感を呼んだり信頼関係が築いたりすることにつながるんですね。
ちゃんもも:はい。信頼関係をつくるうえでそもそもの前提として一番大切なことは、演者自身が「オセロニアン」であることかなと思います。
動画は一つの仕草や発言で人格が出るので、つくりごとは必ず見抜かれてしまいます。つまり、『逆転オセロニア』をやっていなかったり、運営都合のことを発言したりするとすぐバレてしまう。
そうするとお客さまとの信頼関係も形成されず、コミュニティはつくりづらい。動画内では「いちオセロニアンとしての発言」のスタンスが重要です。
ーー「いちオセロニアンとしての発言」ですか。
ちゃんもも:はい。たとえば、自分のデッキには入れないだろうなというキャラを紹介することになったら「強い!ほしい!」という発言は避けるようにします。「シーンによっては活躍する駒かもしれませんね」と柔らかく伝えます。
「良いことばかり伝える広報活動」ではなく、「いちオセロニアンとしての意見」として嘘のない配信をしなければならないと思っています。
ゲーム全体で温かい雰囲気を守る
ーー動画を撮影するスタジオに、とっても愛情あふれるイラストが並んでいますよね。すべて公式チャンネルの視聴者さんからのプレゼントなんですか?
ちゃんもも:そうなんです! ありがたいことに、『オセロニア情報局』のメンバーである「さをり」と私のイラストを描いて送ってくれる方がいらっしゃるんです。
イベントで直接いただいたり、送ってくださった方とイベントでお会いして親しくなったり、運営とお客さまの距離感の近いところが、オセロニアならではの温かい雰囲気をつくれているのかなと思います。
運営側とお客さまの距離感が近いことは、自慢できるところかなと思っています。
▲オセロニアのイベントで6歳のオセロニアンと対戦している様子。
▲2018年6月30日に行われたリアルイベント「オセロニアンの宴」の様子
ーーとても温かい雰囲気ですよね。
ちゃんもも:この雰囲気で運営ができているのは、『逆転オセロニア』の公式Twitterが先にお客さまと良い関係をつくってくれていたことが大きいと思います。
YouTubeはコメント欄があるとはいえ、双方向ではないので、一方的な情報発信になりがちなんですね。だから、冷ややかな雰囲気になる可能性もある。
けれど、『逆転オセロニア』の場合は公式Twitterで「リリア」(※2)が、フォロワーのみなさんたちと対話して、温かい雰囲気を育んでくれていた。そして、そのみなさんたちがそのままYouTubeでもコメントをして支えてくださるから、良い雰囲気が続いているのかなと思います。
※2……『逆転オセロニア』公式Twitterの初代運営者。
▲現在は「リリア」に代わり現在は「いちこ」(@Othellonia_info)が『逆転オセロニア』公式Twitterを運営している。
ーー『逆転オセロニア』というゲーム全体で温かいコミュニティを育んでいるんですね。
ちゃんもも:はい。そして私自身も『逆転オセロニア』の温かいコミュニティに支えられています。
先日、コメント欄で「家族で夕飯後にちゃんももとさをりの明るい動画をみて、元気をもらってます!」とコメントいただいたんです。こちらのほうこそ、そうした声に支えられ育てられている。がんばっていかなきゃなって日々実感しています。
ーー最後に、今後『逆転オセロニア公式YouTube』はどんなことを仕掛けていくのでしょうか?
ちゃんもも:ストーリーの中でお客さま同士が熱狂できる空間をつくっていくことを大切にしていきたいなと思っています。
サッカーのワールドカップの当日って、ゴールが入った瞬間、みんなで「うおおおお!」ってなるじゃないですか。あんな風に熱量を共有し合うことで、より深く温かい居場所をつくっていけると思うんです。
これからも、いちオセロニアンとして、みなさんと一緒にコミュニティを育んでいけたらと思っています。
※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。
執筆:箱田高樹 編集:坂本葉月 撮影:小堀将生