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働き方は譲れない。好きな仕事で尖るために、経理を広く深く知る

2023.01.24

ゲーム、スポーツ、ライブストリーミングと、多様な事業を展開し、企業規模を拡大しながら発展を続けるDeNAは、バックオフィスもアクティブです。

経理部の勝尾 淳聖(かつお あきたか)は、メガベンチャーでの経理に触れたいと、大手監査法人からの転職でDeNAに入社。リモートと出社を織り交ぜたハイブリッドワーク環境やキャリア支援制度の手厚さも大きなモチベーションになりました。

財務諸表をチェックする側からされる側へ。公認会計士の資格を持ちながら、知らなかった経理実務の経験を積むことを、ときには大変な思いも含めて楽しんでいます。

入社して丸1年。勝尾が見たDeNAの印象と任された仕事、これまでに得たものや今後のキャリアプランを語ってもらいました。

メガベンチャー企業で経理を学びたかった

――勝尾さんは公認会計士の国家資格を持っているとのことですが。

そうなんです。前職の監査法人に新卒で勤務していました。2018年に公認会計士の二次試験に合格し、そこから約3年の実務経験を積んで、2022年の12月に修了考査を受け終えてすぐにDeNAに転職しました。合格が通知されたタイミングには、すでに働いていました。

大学在学中に公認会計士の方の講演会があって話を聞いたら、自分の将来的なキャリアプランと一致していたんです。そこで公認会計士を目指すと決めて、大学とのダブルスクールで専門学校に通いました。

――なぜ公認会計士を目指したのでしょう?

経理や会計をやりたいというより、第一に営利法人である株式会社はお金を稼ぐことが目的だと考えているので、まずはお金の仕組みを理解してから働きたいなと。公認会計士の資格を持っていれば、さまざまな業務ができるのでメリットが大きいと思ったんです。

 勝尾 淳聖
▲ 経営企画本部企画統括部経理部第三グループ 勝尾 淳聖(かつお あきたか)
監査法人へ新卒入社。上場企業の財務諸表監査やJ-SOX監査を複数社経験後、2022年1月DeNAに入社。現在は経営企画部にてDeNAグループ全体を横断的な観点からまとめる連結決算や開示資料の作成を担当。2018年に公認会計士試験に合格。2022年に公認会計士登録。好きなことはスポーツ観戦。特に球技の観戦が好きで入社後に横浜スタジアムで横浜DeNAベイスターズの野球観戦したのはいい思い出。

前職の監査法人では、事業会社に伺い、経理の方とやり取りしながら、決算の数字や経理の内容をチェックする仕事をしていました。当時は経理に実際に触れたことがなかったので、どういったところでヒューマンエラーが発生するのか意外とイメージできていなかったりして。チェックする側から、される側を経験してみたいと思って転職を決めました。

――その転職先に、なぜDeNAを選んだのですか。

大企業に入ると業務が細分化されて自分が全体感を掴むのに時間がかかるので、ベンチャー企業も候補に入れて調べていたんです。ゲームや野球が好きなのでDeNAを知っていたのですが、興味を持って業務内容を深堀りしていくと、メガベンチャーで若いうちからいろいろな業務経験が積めるというニーズを満たしていました。

スタートアップで1から構築する楽しみもあるとは思いましたが、それだと「経理を学ぶ」という転職したい動機とズレてしまいます。教科書的に広く学ぶには、ある程度、経理の仕組みができているところがよかったので。

――DeNAの経理の体制を教えていただけますか?

経理部の下に3つのグループがあって、大まかにゲームやライブストリーミングの事業を担当するグループ、スポーツなどを担当するグループ、そして私が所属するグループでは横断的に会社全般に関わる業務をやっているイメージです。経理部付で税務チームなどもあります。

任せてもらえるタイミングの早さは想像以上

――入社後はどんな仕事を?

入ってすぐは担当子会社の経理関係の取りまとめ、HRの計上業務、原価計算関連の業務をしてきました。そこから、だんだん任される業務が増えていき、最近では決算開示といって、四半期報告書や有価証券報告書などを作成し、株主等の利害関係者に開示する業務も10月から担当させてもらっています。

――入社前後のギャップはありましたか。

かなりフラットな組織だと思いました。部長は「部長」と役職で呼ばなければならない勝手なイメージがあったのですが、さん付けで呼んでいます(笑)。経理部全体でも垣根はそれほど高くないですね。

業務では、いろいろ任せていただけるタイミングが想像以上に早いので、経験が積めるスピードと量は申し分なく、やりたいことをたくさんやらせていただいています。それこそ、原価計算の業務を渡されるのが早くて、驚きました。初めの2、3回は一緒にやってから渡されるのかと思っていたらそんなことはなく、2回目からはほぼ自分一人で回しています。もちろん不明点が生じた場合には質問できる環境です。

――早くからそれだけの業務を任されて、プレッシャーを感じるのでは?

入社したのが1月で、キャッチアップもままならないまま本決算に突入したので、大変でした(笑)。やり方がわかっていないことに加えて、業務量が増えたので二重の負荷があったのですが、わからないことは聞かなければ解決できません。都度聞きながら業務を遂行しましたが、上長に聞いても、嫌な顔を一つせずに答えていただけたので乗り切れました。

勝尾 淳聖

――入社後の1年で大きく変化したことは?

経理に詳しくない方と接する機会が増えたことです。前職で接するのは、企業の経理担当者など会計知識を持っている方たちだったので、丁寧な説明をしなくても話を進められる環境でした。そこが変わり、今は事業部の方にどうすれば伝えられるかを考えるようになりました。

以前は共通言語として特に気にも留めていなかった部分を突っ込まれたときに、確かにどう説明すればいいんだろうと悩むこともあり、自分の力が足りていないと感じたんです。事業部の方とのミーティングで、聞かれたときにどんどん噛み砕いて説明していくうちに、自分でも経理業務への理解が深まり、特に伝え方の面は成長できたと思っています。

また、経理的な視点が得られたことも大きいですね。経理内部がどういう視点で物ごとを見ているかがわかり、もし監査するとしても双方の気持ちに歩み寄れると思います。全体感が見えてきたので、知識をどんどんキャッチアップしていきたいです。

――なるほど。どういう場面で説明が必要になるのでしょうか。

経理としては計上処理をするための情報がほしいので、事業部の方にどういう意図でどういう資料がほしいのかをわかりやすく伝えることが必要です。イレギュラーな事象が発生したときは、自分からコンタクトを取って計上処理に必要な情報を説明するところから始まります。

経理は数字だけじゃなくて、その背景も含めてやっていく必要があるので。“いつ、どこで、なにを、どんな目的で、いくらかかったか”を把握することは重要です。数字として上がってくるけれども、具体的な事象も追っていくのが仕事だと思っています。

殻を破って、いろいろやってみた結果

――DeNAに入社して他の職種にも興味を持ったりしませんか。

自分のやりたい仕事は経理ですが、やってみてもし肌感が合わなかったら、シェイクハンズ制度を使って事業部など他部署へ行く選択肢があることも、入社の決め手として大きかったです。クロスジョブ制度で兼務することもできるし、キャリアの選択肢が多いのはDeNAの魅力ですよね。

――福利厚生も充実していますが、利用したものはありますか。

社内マッサージはすごくいいと思います(笑)。出社したときは必ずと言っていいほど利用しています。使い方がわからないとなかなか手を出せない制度なので最初が肝心。使うきっかけは、それこそ経理業務でマッサージに関する会計相談を事業部の方から受けた際、そういえばマッサージがあるなと。

数字を見ていると会社が取り組んでいることがわかるんです。他の例を挙げると、ワーケーションのトライアルとか。実際に私も参加させてもらい、3泊4日で長崎県の壱岐島へ行きました。本当はそういう場は苦手なんですけど、せっかくだからやってみようと。すごく楽しい体験でした。

――DeNAでは積極的にいろいろなことにチャレンジしているのですね。入社から1年経った今は、どんな状態ですか。

経理部もリモートワークを取り入れていて、自分に合った働き方ができています。出社は自由なので、月1回は紙の資料を整理するタイミングで出社しています。実は監査法人から事業会社の経理に転職するときの不安要素の一つが、出社率が上がることでした。周りの目を気にせず、自分のペースで作業を進められるリモートワークが好きなので、働き方としては譲れません。

前職でいろいろな会社の経理を見てきましたが「紙文化」が残っている会社が多く、出社が多いことがほとんどです。DeNAはバックオフィスもリモートメインになっていること自体すごいことで、感心するところです。

――人の雰囲気はどうですか。入社からリモートワークでやりづらい点もあるのではないかと。

私が関わる範囲では事業部も含めてDeNAは本当にいい人が多いです。特に経理部は本当に人がいいです。気難しい人は全然いなくて、リモートで話しかけづらいこともなく、いろいろ相談にも乗っていただけたことが、ストレスフリーで働けている大きな要因です。

それに、DeNAにはポジティブな人が多いように感じます。今後どう業務をしていくかを事業部の方と話すことがありますが、たとえばM&Aに積極的に動いている方の話しぶりなどを聞いて、すごく大変なことにも前向きになっているなと。前職は大企業ならではという感じで、トップダウンの施策も多く、自分も違和感を持ちながらやる業務も少なからずあったので、不満を持ちながらやっている人もいたんじゃないかな。

尖るために。その何かを見つけたい

勝尾 淳聖

――次の1年に向けた展望を聞いてみたいと思います。

10月から決算開示業務に携わるようになって3カ月ぐらいなので、まだまだ成熟できていません。そこに監査法人時代の経験が一番生きると思うのでスキルを伸ばしつつ、いろいろな業務に触れさせていただいて、自分の強みを見つけるフェーズに入っていければと思っています。

――副業にもチャレンジしてみたいのだとか。

今やっている経理の仕事を深くやっていくのはもちろんですが、一方で公認会計士の資格も生かしていきたいという想いもあります。DeNAに転職した理由の一つに副業が認められていることもあるので、そこで資格を生かす何かをやっていけたらなと。

副業として考えているのは、自分の強みを活かせる業務です。ですが、実際は自分の強みをまだまだ模索中です。

――最後にDeNAでのキャリアプランをお聞かせください。

自分の好きな業務に触れていたいですね。公認会計士として幅を広げて、いずれは何かに特化したいと思っています。それを何にするかは現時点では明確にできていないので、見つけるために必然的に幅広い業務に触れていくことになります。

個人的な考えですが、一般的に組織に属していたらゼネラリストとして全般的な知識が求められますが、組織で足りていない部分を補うことにもニーズがあると思っています。そのアンテナを張りつつ、そこで求められるために何かしらで尖りたいです。DeNAならそれができそうな気がしています。

※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです。
※本インタビュー・撮影は、政府公表のガイドラインに基づいた新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインに沿って実施しています。

執筆:さとう ともこ 編集:若林 あや 撮影:小堀 将生

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