組織・働き方

リモートワークでも“顔”が見える。社員の多様性を表現するスタッフリスト「TALENTBASE」とは

2022.07.27

2019年3月にDeNA社員の個性を見える化する目的でリリースされた社内向けツールの「TALENTBASE(タレントベース)」。実は、コロナ禍を迎えリモートワークが主となったことで社員同士のコミュニケーションの一助になるツールとして社内で大活躍しています。

今回は、DeNAオリジナルのスタッフリストTALENTBASEについてご紹介します。

ボトムアップ施策で開発、個性が見えるスタッフリスト

2000人以上が在籍するDeNAでは、面識の無い人とコミュニケーションを取る場面が日常的に発生するため、業務を円滑に進めるにあたってスタッフリストは必需品です。2019年にTALENTBASEがリリースされるまでは、名前や所属、連絡先と入社日に社員が撮影した顔写真が掲載されるだけの事務的なスタッフリストが利用されていました。

そんな中20周年を迎えた2019年、社員同士の一体感を高めるためのプロジェクトが始動され、ボトムアップの施策が起案されました。その中で「なかまの強みを見える化し、より個々の力を引き出す」プロジェクトが発足し、その一環として新たなスタッフリストへ強化することを決定。

それは、個々に持っている素晴らしい「強み」を見える化することで、誰でもその人の「個性や強み」にアクセスでき、最大限活用できるオープンなスタッフリストです。

一目で個性が分かるデザイン

これまで人事スタッフが撮影したバストアップの顔写真を使用していましたが、「個性あふれるさまざまな人材がいる」と視覚的に再確認できるよう、プロのフォトグラファーによる撮影と全身写真にこだわりました。

DeNAのコーポレートカラーをベースに赤、青、黄の三色を背景カラーとしてパターン化することで、統一感をだしています。また、好きなファッションやポーズなど自由な表現ができる全身写真を採用することで、その人の雰囲気が伝わるような工夫もしています。

自由に書き込めるプロフィール

個々のプロフィール画面は、名前、所属、連絡先などの基本情報に加え、本人が書き込める自己紹介欄を設けています。これまで学んできたことや経歴、趣味などをベースに記載する社員が多く見られます。

ハッシュタグ機能も実装しているため、「#犬 #激辛 #キャンプ」といった好きなことや興味のあることを記入する社員も多く、また同じハッシュタグをつけた社員がリストとして表示されるので、部署や仕事を超えたコミュニケーションの一端となっています。

このように、業務に直接関係がないことも記載することで、ミーティング前のアイスブレイクとして共通の話題で盛り上がったり、例えば「水墨画が描ける人いないかな?」など業務だけのコミュニケーションでは知ることのできない情報を知ることができたりすることで新たな繋がりをつくることができます。

また、性格診断結果を画像で掲載するなど、テキストだけでなく画像やリンクなど自由に貼れるようにしており、話したことなくとも理解が深まるような設計になっています。

検索機能の強化

「同姓同名や写真が無い場合も情報を比較して探している人を見つけられること」「詳細画面を開かなくても完結できること」を意識したシンプルなつくりを意識。

個人が書き込んだ自己紹介のワードやハッシュタグでも検索できるので、なかまを集めたい、求めているスキル探しなどといった使われ方もしています。

社員に定着した利用

社内向けツールは、リリース時がピークになり利用は下がりがちですが、リリースして約3年経った今でも、毎日1000人以上の社員が活用しています。一定の利用者数を保っていることからも、TALENTBASEが社員に定着していると言えるでしょう。

また、社内にAPIを公開しているため、当初予定していなかった社内活用も。例えば、社内報の記事に登場した社員のプロフィールを掲載するにあたり、TALENTBASEの社員IDを入力すると自動で連動される仕組みが実装されています。

名前や連絡先を簡単にコピペできる機能の追加など、随時社内の声や状況を鑑み、ブラッシュアップもおこなっています。

リモートワークでコミュニケーションを前提としたリサーチに

また、リモートワークによる新たなコミュニケーション課題解決に役立てる使い方が促進されるようになってきました。

打ち合わせはオンライン、やり取りはチャットツールが主になるなど、以前より顔を合わせたこともない社員と、プロジェクトを始動したり業務を進めたりすることが多くなりました。
そういった環境でTALENTBASEがその一助を担っているという声が社員から多く届けられています。

打ち合わせ前にTALENTBASEで相手を検索し、その人の経歴や趣味などを知っておくことで話題のネタを探すなど、リアルな場でやり取りするような感覚で円滑なコミュニケーションに一役買っています。その他にも、以下のような使い方や声が上がっています。

  • コロナで出社制限がかなりかかっていた時期の入社で自組織の人の顔と名前を把握するのに何度も使用
  • 自分の得意なことや経歴とか趣味とかアピールでき、それを話題のネタにしてもらえることも
  • 親戚が同じ会社で働いていることをTALENTBASEを通して知った
  • 組織変更時など、あの部署に誰が所属しているのかすぐに調べられる
  • 知合いのTALENTBASEをマメにチェックして、近況をキャッチアップしながら自分の近況や社員も更新
  • 自己開示が相手へのデライトだと捉え、自分の弱みなどもあえてを記載

自己主張のための記入ではなく、一緒に仕事するなかまとのコミュニケーションが円滑に進むように、相手のために記入しているという声も多く寄せられています。

DeNAらしい働き方をアップデートし続ける

DeNAでは、リモートワークとオフィス出社を織り交ぜたハイブリッドな働き方を推進しており、「多様な働き方を推奨し、人材の交流を後押しすることで、DeNAで働く従業員の人生やキャリアをより豊かなものにする」をコンセプトにさまざまな「働き方アップデート施策」をトライアルしながらDeNAらしい働き方の検討を進めています。

今後、時代の変化に合わせDeNAらしい働き方を常にアップデートしていき多様な社員が働きやすい環境づくりを目指します。

※本記事掲載の情報は、公開日時点のものです

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